トレーラーとトラックは、一見似た大型車両ですが、構造・機能・運転免許など多くの違いがあります。トレーラーは牽引式で大量輸送に適し、トラックは自走式で汎用性が高いのが特徴です。
本記事では、両者の違いや特性を徹底解説し、物流業界で働く方や将来トラックドライバーを目指す方に役立つ情報をご紹介します。
- トレーラーとトラックの構造的な違いと各車両の特性・メリット
- 両車種の運転に必要な免許区分と高速料金・税金の仕組みの違い
- プロのドライバー視点での運転テクニックと最適な車種選択のポイント
1.トレーラーとトラックの違いとは?

トラックは自走式の貨物自動車で、運転席と荷台が一体化しており単独で走行可能です。機動力に優れ、市街地配送など汎用性が高いのが特徴です。一方、トレーラーはエンジンを持たない牽引型車両で、トラクターと呼ばれる牽引車に連結して初めて走行でき、大量の貨物を効率的に長距離輸送できる利点があります。
運転には車両のサイズや種類に応じた免許が必要で、トラックは積載量によって準中型・中型・大型免許など、トレーラーは被牽引車の重量によってけん引免許が求められます。用途や輸送ニーズに合わせた選択が重要です。
2.トレーラーの種類とメリット

トレーラーは大型貨物輸送の主役として活躍する連結型車両です。牽引によって走行するその特性から、様々な種類が存在し、それぞれ独自のメリットを持っています。
トレーラーの主な種類

セミトレーラー
セミトレーラーは日本で最も一般的なトレーラーの一種で、車両後方に2つの車軸を備え、荷台部分の重量を支える構造になっています。トラクターと呼ばれる牽引車に連結して使用されます。
大型・長尺貨物の輸送に適しており、連結部で屈折する構造上、一定の小回りが利く点も特徴です。用途や荷物に合わせて最適なタイプを選択できる利点があります。
フルトレーラー
フルトレーラーは、荷重を自身で全て負荷できる構造が特徴的なトレーラータイプです。大きく分けて、前後に車軸を配置したドリー式と、車軸を中央に集中配置したセンターアクスル式の2種類があります。
セミトレーラーと比較して積載効率が高く、特に長尺貨物の輸送に適しています。連結部での屈折機能により、長い車体でありながらも比較的小回りが利く利点があります。効率的な大型貨物輸送を可能にする特性から、特殊な物流ニーズに対応できる車両として活用されています。
トレーラーのメリット
トレーラーの最大のメリットは、一度に大量の貨物を効率的に輸送できる点です。特に大型・長尺貨物の運搬に優れており、トラックでは扱いきれない大きなサイズの荷物にも対応可能です。
連結部で屈折する構造により、車体が長くても小回りが利くという利点もあります。さらに維持コスト面でも優位性があり、トレーラー部分には重量税がかからないため、経済的な運用ができます。
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▼トレーラー運転手の給料について
以下の記事では、トレーラー運転手の仕事内容、平均年収、必要資格、キャリアアップ方法まで解説しています。高収入を得るためのポイントも紹介しているのであわせて参考にしてください。
3.トラックの種類とサイズ

トレーラーには使用目的や構造によって多様なタイプがあります。ここでは代表的な3種類を紹介し、それぞれの特徴や用途について解説します。
トラックのサイズと積載量
トラックは以下の3つのカテゴリーに分けられます。
小型トラック
- 車両総重量:4~5t程度
- 積載量:2t以下
- 主に短距離配送や小口輸送に使用される
中型トラックは車両総重量が4~5t程度、積載量2t以下の貨物自動車で、主に短距離配送や小口輸送に使用され、市街地での配送に適した機動性が特徴です。
車体が比較的小さく小回りが利くため、狭い道路や住宅街での配送業務に向いており、宅配や地域密着型の配送業務で活躍しています。燃費も良く、維持コストが抑えられるのも利点の一つです。
中型トラック
- 車両総重量:8t未満
- 積載量:4t程度
- 都市部の配送に適している
中型トラックは車両総重量8t未満、積載量4t程度の貨物自動車です。都市部から郊外までの中距離配送に適しており、小型トラックより積載量が多く、大型トラックより機動性に優れる点が特徴です。
スーパーやコンビニへの配送、建材や機械部品の運搬など幅広い用途で活用されています。小型トラックと大型トラックの中間に位置し、バランスの取れた性能と汎用性から、多くの運送業者に選ばれています。
大型トラック
- 車両総重量:25t以下
- 積載量:10t程度
- 長距離輸送や大口の配送に用いられる
大型トラックは車両総重量25t以下、積載量10t程度の貨物自動車です。長距離輸送や大口配送に適しており、高い積載能力と長距離走行に対応した設計が特徴です。
主に工業製品や建設資材、大量の日用品など、大口貨物の輸送に使用されています。高速道路での長距離運行を想定した快適な運転席や、睡眠スペースを備えたものも多く、物流の大動脈を支える重要な輸送手段として位置づけられています。
参考:社団法人全日本トラック協会|2.事業用トラックの種類・社団法人全日本トラック協会|8.車両総重量と積載量
トラックの主な種類と用途
トラックには、荷台の形状や機能に応じて様々な種類があります。代表的なものを以下に紹介します。
平ボディ

平ボディは、一般貨物輸送に使われる最も標準的なトラックの形状で、荷台が屋根なしの平床になっているのが特徴です。木材や鉄鋼、建設資材、機械部品など、さまざまな形状の貨物に対応できる汎用性の高さがメリットです。
防水・防塵性能には欠けるため、雨天時には荷物を保護するためのシートが必要になります。単純な構造のため、価格や維持費も比較的抑えられます。
バン

バンボディは、荷台がアルミ製の箱型になっているトラックで、雨風や盗難から荷物を守る機能を備えています。密閉性が高く、天候に左右されない安定した輸送が可能なため、宅配便や引越し、食品・日用品の配送など幅広い用途で使用されています。
一般的に後部にはロールアップシャッターや観音開きの扉が設置され、荷物の出し入れがしやすい設計になっています。防犯性と汎用性を兼ね備えた実用的なトラックボディです。
ウイング

ウイングボディは、バンタイプの荷台の両側面に観音開きの扉(ウイング)がついているトラックです。荷台を覆う箱型構造で雨風から荷物を守りながら、側面からのアクセスが容易なのが最大の特徴です。
通常の後部扉に加え、側面のウイングを開くことでフォークリフトによる積み下ろしがスムーズに行え、パレット輸送に最適です。倉庫のプラットフォームに横付けして作業ができるため、荷役効率が大幅に向上します。
保冷・冷凍車

保冷・冷凍車は、荷台が断熱材で覆われ冷却機能を備えたトラックです。荷台内の温度を一定に保つことができ、食品や医薬品など温度管理が必要な貨物の輸送に不可欠です。
保冷車(5℃前後)、冷蔵車(0℃前後)、冷凍車(-20℃前後)など、用途に応じた温度設定が可能で、複数の温度帯に区切られた多温度帯車両も存在します。
断熱性能と冷却能力を維持するための特殊設計により、通常のトラックより車両価格や維持費は高くなりますが、食品流通の安全性確保に欠かせない専門車両として広く活用されています。
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4.トレーラーとトラックの運転に必要な免許

大型車両を運転するには適切な免許が不可欠です。トレーラーとトラックでは必要な資格が異なるため、車両に合った免許を取得することが法令遵守の第一歩です。
トレーラーの免許区分
トレーラーの運転に必要な免許は、けん引免許(第一種免許)とけん引小型トレーラー限定免許があります。なお、けん引免許を取得するには、事前に大型自動車、中型自動車、準中型自動車、普通自動車、大型特殊自動車、第二種免許のうち、いずれかの免許を持っている必要があります。
けん引免許(第一種免許)
けん引免許(第一種免許)は、車両総重量が750kg以上のトレーラーなどをけん引するために必要な免許です。普通自動車免許を取得した後、追加で取得可能です。学科試験と技能試験があり、けん引操作、駐車、確認方法などの技術が求められます。
けん引小型トレーラー限定免許
けん引小型トレーラー限定免許は、750kgから2000kg未満の小型トレーラーのみをけん引できる限定免許です。キャンピングトレーラーやボートトレーラーなど、趣味用の小型トレーラーをけん引する際に適しています。普通自動車免許に追加して取得できます。
参考:株式会社インター・アート・コミッティーズ合宿免許トロッカ!|牽引免許の取得と費用
▼トレーラー運転に必要なけん引免許とは
以下の記事では、けん引免許の必要性、取得方法、メリットを解説しています。物流業界でのキャリアアップや高収入の可能性、安全運転の心得まで詳しく紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
トラックの免許区分
トラックの運転に必要な免許は、車両の積載量によって以下のように分類されます。
普通免許

普通免許で運転できるトラックは取得時期により異なります。2007年6月1日以前に取得した免許では、車両総重量8トン未満・最大積載量5トン未満・乗車定員10人以下のトラックが運転可能です。
2007年6月2日から2017年3月11日までの免許取得者は、車両総重量5トン未満・最大積載量3トン未満・乗車定員10人以下のトラックが運転できます。2017年3月12日以降の取得者は、車両総重量3.5トン未満・最大積載量2トン未満・乗車定員10人以下のトラックに制限されています。
準中型免許
準中型免許では、車両総重量3.5トン以上7.5トン未満、最大積載量4.5トン未満、乗車定員10人以下のトラックを運転することができます。この免許区分は平成29年(2017年)3月12日に新設され、それまでの普通免許と中型免許の間を埋める形で導入されました。
具体的には、4トントラックや小型ウイング車などが該当し、宅配や引越し、食品配送など多くの物流業務で使用される車両の運転が可能です。
▼準中型免許についてもっと詳しく
以下の記事では、18歳から取得できる準中型免許の特徴、取得方法、費用、キャリアの可能性までを詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。
中型免許
中型免許では、車両総重量7.5トン以上11トン未満、最大積載量6.5トン未満、乗車定員29人以下のトラックを運転することができます。この免許区分は平成19年(2007年)6月2日に新設され、それまで普通免許で運転できていた大きめのトラックが対象となりました。
具体的には、8トントラックや10トントラックなどの中型クラスの商用車が該当し、建設資材や大型荷物の運搬に適しています。
▼中型免許についてもっと詳しく
以下の記事では、中型トラックを運転するための免許の概要、取得方法、メリットを解説しています。トラックドライバーのキャリアアップに必要な情報を提供していますので、ぜひ参考にしてください。
大型免許
大型免許では、車両総重量11トン以上、最大積載量6.5トン以上、乗車定員30人以上の大型トラックを運転することができます。具体的には、10トン超えのトラクターヘッド(トレーラーのヘッド部分)、大型ダンプカー、重機運搬車、大型冷凍車などが該当します。
長距離輸送や大量輸送、建設現場での資材運搬など、大規模な物流業務に不可欠な免許です。この免許があれば中型・準中型・普通免許で運転できる車両もすべて運転可能となり、運送業界では最も需要の高い上位資格となっています。
▼大型免許についてもっと詳しく
以下の記事では、大型免許の基礎知識から取得条件、費用、給付金活用法まで解説しています。大型トラックドライバーを目指す方必見の情報満載ですので、ぜひ参考にしてください。
参考:いすゞ自動車株式会社 いすゞトラックステーション|普通免許でトラックは運転できる?運転可能な車両総重量からトラックの種類まで解説!
5.トレーラーとトラックの料金や税金の違い

運送事業では車両にかかるコストも重要な検討事項です。トレーラーとトラックでは、高速道路料金や税金の仕組みが異なるため、事前に把握しておくことが肝心です。
高速道路通行料金の仕組み
高速道路料金では、トラックとトレーラーは車両の大きさや構造によって小型車、中型車、大型車、特大車の4区分に分類されます。普通貨物自動車は車両総重量8t未満かつ最大積載量5t未満なら中型車、8t以上か最大積載量5t以上なら大型車、4車軸以上の特定条件を満たすと特大車に区分されます。
トレーラーは、けん引車と被けん引車の組み合わせや車軸数によって区分が変わり、最も小さいものは小型車、複雑な組み合わせや大型の連結車両は特大車となります。この区分は高速道路通行料金の算出基準となり、車両が大きいほど料金が高くなる仕組みです。
参考:東日本高速道路株式会社 NEXCO東日本 ドラぷら|高速道路の車種区分
重量税の仕組み
重量税についても、トレーラーとトラックで課税方式が異なります。トレーラーの場合、牽引車両(トラクター)のみに課税され、被牽引車(トレーラー)には原則として課税されません。
トラックの場合、車種・車両重量・経過年数によって課税され、車検時に納付が必要です。エコカー減税対象車や車両の大きさ、重量のランクを下げるなどで、節税することが可能です。
6.トレーラーとトラックの特性と選び方
トレーラーとトラックは構造と機能が大きく異なる輸送車両です。トラックは自走式で汎用性が高く、サイズによって普通・準中型・中型・大型免許が必要です。
一方、トレーラーは牽引式で大量輸送に適し、けん引免許が必要となります。高速道路料金は車両サイズにより4区分され、重量税はトラックは車両全体に、トレーラーは牽引車部分のみに課税されます。
用途や輸送ニーズに合わせた適切な車両選択が、効率的な物流業務の鍵となります。
▼大きさ別でトラックについて解説!
1トントラック・1.5トントラック・2トントラック・3トントラック・10トントラックについて詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。