大型免許の一発試験は、最短かつ最少の費用で資格取得できる魅力的な選択肢です。しかし、合格率30%程度という厳しい現実もあります。
本記事では、大型免許一発試験の全体像から合格のコツ、試験突破に必要な対策などを詳しく解説します。
- 大型免許の一発試験と教習所ルートの違い
- 一発試験の具体的な内容と各試験段階での合格ポイント
- 効率的な練習方法と合格率を高めるための具体的なテクニック
1.大型免許の一発試験とは?

大型免許取得には教習所ルートと一発試験ルートがあります。一発試験は費用と時間を大幅に節約できる反面、難易度は高めです。ここでは両者の違いと一発試験のメリットを解説します。
大型免許の一発試験とは?
一発試験とは
教習所へ通学せずに、運転免許センターや運転免許試験場で試験を受ける方法
一発試験とは、教習所に通わずに最短かつ最少費用で免許取得を目指す方法です。費用は教習所の3分の1程度で済み、期間も短縮できる一方、合格率は約30%と難関です。
内容は適性試験、場内試験、路上練習、本試験、取得時講習という段階を経て取得します。S字クランクやバック駐車などの技術習得が重要で、効果的な練習と適切なメンタル管理が合格のカギとなります。
大型免許の種類と受験資格
大型自動車には一種と二種があり、主な違いは使用目的と受験資格にあります。一種は自家用車の運転に必要な免許で、個人・企業の自家用トラックなどに使用されます。二種は旅客運送業(バスやタクシーなど)に必要な免許です。
大型自動車 | 車両総重量:11 トン以上 最大積載量:6.5トン以上 または乗車定員30 人以上の自動車 |
大型一種免許

大型二種免許

二種は一種より受験資格が厳しく、試験内容も一段と難しくなっています。普通免許からステップアップする場合は、まず中型免許(8トン限定)を取得し、その後に大型免許にチャレンジする流れが一般的です。
参考:警視庁|大型免許試験(指定教習所を卒業又は検査合格証明書をお持ちの方)
警視庁|大型二種・中型二種・普通二種免許試験(指定教習所を卒業された方)
警視庁|適性試験の合格基準
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下記の記事では、二種免許の取得には年齢、運転経験、視力などの条件があり、その方法や費用、期間について紹介しています。
2.一発試験と教習所の違い

大型免許取得方法は、教習所ルートと一発試験ルートの2つがあります。
教習所の場合
大型一種免許(普通免許所持の場合)
費用 | 期間 |
---|---|
通学:37~42万円程度 合宿:34~40万円程度(オフシーズン) 38~45万円程度(ハイシーズン) | 通学:30日~ 合宿:12泊13日 |
教習所では学科・技能教習を受け卒業検定に合格する必要があります。通学の場合は37~42万円程度の費用がかかり、期間は30日以上必要です。
一方、合宿では15泊16日で取得可能で、費用はオフシーズンなら34~40万円程度、ハイシーズンだと38~45万円程度です。合宿は通学より短期間で取得でき、オフシーズンを選べば費用も抑えられる可能性があります。
大型二種免許(普通免許所持の場合)
費用 | 期間 |
---|---|
通学:47~54万円程度 合宿:44~52万円程度(オフシーズン) 52~60万円程度(ハイシーズン) | 通学:30日~ 合宿:15泊16日 |
通学の場合は47~54万円程度の費用がかかり、期間は30日以上必要です。一方、合宿では15泊16日で取得可能で、費用はオフシーズンなら44~52万円程度、ハイシーズンだと52~60万円程度です。
参考:株式会社 I.S.コンサルティング 免許の匠|大型免許とは。費用・期間・流れを徹底解説
株式会社 I.S.コンサルティング 免許の匠|大型二種免許とは。費用・期間・流れを徹底解説
一発試験の場合
大型一種免許
費用 | 内容 |
---|---|
受験料:4,100円 試験車使用料:2,500円 免許証交付料:2,050円 取得時講習受講料:22,000円 | 適性試験 場内試験 路上練習(5日間) 本試験 取得時講習 |
一発試験では、費用の内訳として受験料、試験車使用料、免許証交付料、取得時講習受講料の計30,650円が必要です。
試験の流れは適性試験から始まり、場内試験を受け、その後5日間の路上練習を経て本試験に臨みます。最終的に取得時講習を受講して免許取得となります。
費用や期間は通学や合宿よりも抑えられますが、路上練習や試験準備のための個人的な練習時間も必要です。
大型二種免許
費用 | 内容 |
---|---|
受験料:4,800円 試験車使用料:2,850円 免許証交付料:2,050円 取得時講習受講料:27,000円 | 適性試験 学科試験・技能試験 路上練習(5日間) 本試験 取得時講習 |
費用の内訳は大型一種と変わりませんが、金額が36,700円とやや高くなります。
また、第二種免許の一発試験には学科試験があり、合格率も約7%と取得するにはかなり困難な道だと言えます。
参考:警視庁|大型免許試験(直接試験場で受験される方)
那須高原合宿予約センター|大型免許一発試験の費用・流れ・合格のコツ
警視庁|大型二種・中型二種・普通二種免許試験(直接試験場で受験される方)
札幌観光バス株式会社|大型二種免許とは?取得方法や費用、運転できる車などを解説
3.大型免許の一発試験の流れ

一発試験ルートでの大型免許取得の流れは以下の通りです。
大型一種免許

まず適性試験(視力・深視力・色彩・聴力など)を受けます。
場内試験
合格すると場内試験に進み、大型車両での基本操作やコースの走行技術が審査されます。
大型車両での基本操作
- 車の発信やミラーの調整、左右後方の安全確認、指定速度の走行、ギア調整、踏切の通過、交差点の通行など
コースの走行技術
- クランク、S字、坂道発進、前向き駐車の隘路(あいろ)、路端停車及び発進など
路上練習
次に路上練習があり、実際の道路で運転技術を磨きます。
路上練習の条件
- 免許試験を受ける3ヶ月以内に5日間以上の路上練習
- 有資格者の同乗(その車両を運転出来る免許の取得期間が免許停止期間を除き通算3年以上)
大型車や同乗者の手配は自分自身で準備する必要があります。また、仮免許プレートの見やすい場所への設置や路上練習申告書の作成は必須で、同乗者の免許証や車検証のコピーも提示することがあるので、事前に確認しておきましょう。
本試験
その後、本試験で実際の交通状況での安全な運転能力が評価されます。合格ラインは100点中70点以上です。
本試験の内容
- 場内試験:方向転換か縦列駐車のいずれかが実施
- 路上試験
取得時講習
そして、本試験に合格すると、最後に取得時講習を受講し、講習終了後に免許証が交付されます。
取得後講習
- 大型車講習 4時間
- 応急救護講習 3時間
講習の内容は、貨物自動車の運転に係る危険予測、その他の貨物自動車の安全運転に必要な技能と知識、悪条件下の運転に必要な技能、気道確保、人工呼吸、心臓マッサージの必要な知識など、さまざまな項目があります。
参考:那須高原合宿予約センター|大型免許一発試験の費用・流れ・合格のコツ
株式会社エムセーフティサービス 日本運転手求人センター|大型1種免許の一発試験とは?コツや流れについて紹介!
大型二種免許

大型二種の場合、大型一種との大きな違いは、仮免許取得の際の学科試験と合格率です。
まず仮免許取得時の学科試験について、すでに普通二種などの二種免許を持っている場合は免除されますが、持っていない場合は受験が必要です。次に合格率の差が著しく、大型二種は大型一種と比較して大幅に低く、一発試験では7%程度にとどまります。
これは旅客輸送における安全基準の厳格さと、より高度な運転技術が求められるためです。
参考:札幌観光バス株式会社|大型二種免許とは?取得方法や費用、運転できる車などを解説
4.大型免許の一発試験への対策

合格率の低い一発試験に挑むには、効果的な対策が不可欠です。実践的なアドバイスと技術向上のコツを紹介し、合格への近道を探ります。
事前準備
- 交通ルールの基本をしっかり復習する
- 大型車両の構造や特性について学習する
- 運転経験を積み、基本的な運転技術を磨いておく
大型免許取得の事前準備として、まず交通ルールの基本を再確認し、大型車両特有の規制や制限について理解を深めましょう。次に大型車両の構造や特性を学習することが重要です。
全長・全幅・全高の感覚、死角位置、内輪差などの知識は安全運転の基礎となります。また普通免許での運転経験を積み、車両感覚や安全確認、危険予測などの基本スキルを磨いておくことが大切です。
効果的な練習方法
- 教習所の体験入校やスポット練習を活用
- 構内試験はS字クランクとバック発進を徹底的に練習
- 路上練習は教官の助言を参考に、交差点通過や車線変更など反復練習
大型免許取得の効果的な練習方法は、教習所の体験入校やスポット練習を活用して大型車両の感覚を早く掴むことから始めましょう。
構内試験対策では合格率を左右するS字クランク走行とバック発進を徹底的に練習し、内輪差を意識した操作と車両感覚を養うことが重要です。
路上練習では教官の助言を参考に、交差点通過や車線変更など基本操作を繰り返し練習して技術を定着させます。
学科試験対策
- 問題集や過去問を繰り返し解く
- 大型車特有の法規や制限を重点的に学習する
- スマホアプリなどの学習ツールも活用する
大型免許取得の学科試験対策として最も効果的なのは、問題集や過去問を繰り返し解くことです。特に間違えた問題を理解して再挑戦することで知識が定着します。
大型車特有の法規や制限については重点的に学習しましょう。車両の寸法制限、積載量制限、運転時間の制限、特殊な標識の意味など、大型車ならではのルールは出題頻度が高い傾向にあります。
また、スマホアプリなどの学習ツールも積極的に活用するとよいでしょう。
技能試験対策
- 大型車の感覚を早めに慣れる(特に車両感覚と車幅感覚)
- S字やクランク、方向転換など難所の練習を重点的に行う
- 路上での安全確認を徹底する習慣をつける
大型免許取得の技能試験対策では、まず大型車の車両感覚と車幅感覚に早めに慣れることが重要です。長大な車体の操作に自信をつけるため、特にS字走行やクランク、方向転換など試験で減点されやすい難所を重点的に練習しましょう。
これにより正確な車両操作技術が身につきます。また路上走行では、大型車特有の多くの死角に対応するため、安全確認を徹底する習慣をつけることが不可欠です。
ミラーチェックや目視確認を確実に行い、試験官に安全意識の高さをアピールできるよう習慣化することが合格への近道となります。
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5.よくある減点項目と注意点

試験では些細なミスが命取りになります。場内試験と路上試験での減点が多い項目は以下の通りです。
場内試験
- 方向指示器の操作不適切(出し忘れ、消し忘れなど)
- バック発進時の左右確認の不足
- S字クランク時のハンドル操作のタイミング
大型免許の場内試験では、方向指示器の出し忘れや消し忘れが基本的なミスながら大きな減点項目となるため、常に意識した操作が必要です。
また、バック発進時の左右確認不足も重要な減点ポイントで、死角の多い大型車ではミラー確認だけでなく、窓から身を乗り出しての目視確認も大切です。
S字クランクでは、車両の動きを予測し、内輪差を考慮した適切なタイミングでのハンドル操作が合否を左右します。
路上試験
- 交差点進入時の安全確認の不徹底
- 車線変更時のウインカー操作や目視確認の不備
- カーブでの速度超過、内輪差への不注意
大型免許の路上試験では、交差点進入時の安全確認が不十分だと大きく減点されます。信号の確認、左右からの車両や歩行者のチェックを徹底的に行う必要があります。
車線変更時のウインカー操作や目視確認の不備も重要な減点対象です。十分な余裕を持ってウインカーを出し、ミラーと実際の目視で安全を確認することが求められます。
また、カーブでの速度超過や内輪差への不注意も失点につながります。特に大型車は内輪差が大きいため、カーブでは十分に減速し、後輪の軌道を意識した走行が必要です。
6.大型免許一発試験合格のカギ
大型免許の一発試験は、教習所に通わずに最短・最小費用で免許取得を目指す方法です。大型一種では約30万円、大型二種では約37万円の費用で、教習所の3分の1程度で済みます。
ただし、合格率は一種で約30%、二種で約7%と難関です。試験内容は適性試験、場内試験、路上練習、本試験、取得時講習という流れで進みます。
合格のポイントは事前の交通ルール学習、大型車の構造理解、S字クランクやバック発進などの難所対策、そして安全確認の徹底です。適切な練習と綿密な準備が合格への近道となります。
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