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トラック運転に必要な免許は?種類・条件・費用を解説

トラックドライバーを目指すなら、運転する車両に応じた適切な免許の取得が不可欠です。

普通免許、準中型免許、中型免許、大型免許の4種類があり、それぞれ運転できる車両の大きさや取得条件が異なります。

本記事では、トラック免許の種類や特徴、取得方法などを詳しく解説します。

この記事を読んでわかること
  • トラック運転に必要な4種類の免許とその違い
  • 免許取得の条件、流れ、費用
  • トラックドライバーの年収
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1.トラックの運転に必要な免許とは?

トラックの運転に必要な免許とは?

トラックを運転するためには、運転する車両の大きさや用途に応じて適切な免許が必要です。

トラックの運転に必要な主な免許は、普通免許、準中型免許、中型免許、大型免許の4種類です。

以下で、それぞれの免許の詳細を見ていきましょう。

大型免許

大型免許

大型免許は、車両総重量11トン以上、最大積載量6.5トン以上の貨物自動車や、乗車定員30人以上の旅客自動車(バス)などの運転ができる免許です。

トレーラーやトラクタなどの特殊な車両の運転にも必要とされます。

大型トラックの運転手として長距離輸送などに従事するには、大型免許が必須となります。

全ての運転免許の中で最上位に位置づけられ、運転できる車両の範囲が最も広い免許と言えるでしょう。

中型免許

中型免許

中型免許は、2007年6月の道路交通法改正によって新設された免許区分です。

車両総重量7.5トン以上11トン未満、最大積載量4.5トン以上6.5トン未満の貨物自動車や、乗車定員11人以上29人以下の旅客自動車(マイクロバス)などの運転に必要です。

主に、運送業や建設業などで使用される4トン車から7トン車程度のトラックの運転に必要とされます。

大型免許と普通免許の中間に位置する免許で、都市部の配送などに用いられる中型トラックの運転手に適した免許と言えます。

準中型免許

準中型免許

準中型免許は、2017年3月の道路交通法改正で新設された免許区分で、普通免許と中型免許の中間に位置づけられる免許です。

車両総重量3.5トン以上7.5トン未満、最大積載量2トン以上4.5トン未満、乗車定員10人以下の車両の運転に必要とされます。

具体的には、2トン車などの小型のトラックの運転に必要で、宅配便やコンビニエンスストアの配送などに使用されることが多いです。

準中型免許は、普通免許と同様に18歳から取得することができます。

普通免許

普通免許は、自動車運転免許の中で最も基本的な免許区分で、車両総重量3.5トン未満、乗車定員10人以下の自家用車やライトバン程度の小型貨物車の運転に必要な免許です。

普通免許取得時期によって運転できるトラックの大きさが変わってきます。以下で詳しく解説します。

参考:運転免許統計(令和2年版)|警察庁交通局運転免許課

2.普通免許でもトラック運転手になれる?

普通自動車免許を持っていれば、トラック運転手として働くことは可能です。

しかし、運転できるトラックの大きさには制限があります。普通免許で運転できるトラックの車両総重量、最大積載量、乗車定員は、免許を取得した時期によって異なるのです。

2007年6月1日以前に普通免許を取得した人

2007年6月1日以前に普通免許を取得した人は、「8トン限定中型免許」と呼ばれる扱いになります。この場合、車両総重量が8トン未満、最大積載量が5トン未満、乗車定員が10人以下のトラックまで運転することができます。

2007年6月2日~2017年3月11日までの間に普通免許を取得した人

2007年6月2日から2017年3月11日までの間に普通免許を取得した人は、「5トン限定準中型免許」という扱いになります。この場合、運転できるトラックの範囲は、車両総重量が5トン未満、最大積載量が3トン未満、乗車定員が10人以下までに限定されます。

2017年3月12日以降に普通免許を取得した人

2017年3月12日以降に普通免許を取得した人については、運転できるトラックの範囲がさらに小さくなります。具体的には、車両総重量が3.5トン未満、最大積載量が2トン未満、乗車定員が10人以下の車両に限られます。

特に、2017年以降に普通免許を取得した人が運転できるトラックは、軽量で小型のものに限られます。

コンビニエンスストアの配送などで使われる2トン車以上のトラックを運転するためには、準中型免許以上の取得が必要不可欠でしょう。

ただし、2007年や2017年の法改正以前に普通免許を取得していた人の中には、限定解除の手続きをすることで、より大きなトラックを運転できるようになるケースがあります。

限定解除についての詳細は、次の章で解説します。

3.免許の限定解除について

普通免許で運転できるトラックの範囲は、免許の取得時期によって異なることを前の章で説明しました。

しかし、2007年や2017年の道路交通法改正以前に普通免許を取得した人の中には、限定解除の手続きをすることで、より大型のトラックを運転できるようになる場合があります。

ここでは、準中型免許と中型免許の限定解除について詳しく見ていきましょう。

準中型免許の限定解除

準中型免許の限定解除の対象となるのは、2007年6月2日から2017年3月11日までの間に普通免許を取得した人です。

この期間に取得した普通免許は、「5トン限定準中型免許」と呼ばれ、車両総重量5トン未満、最大積載量3トン未満のトラックしか運転できません。

しかし、限定解除の手続きを行えば、車両総重量7.5トン未満のトラックまで運転可能になります。限定解除の方法は、運転免許試験場で技能試験に合格するか、指定自動車教習所で所定の教習を受けるかのいずれかです。

中型免許の限定解除

中型免許の限定解除の対象は、2007年6月1日以前に普通免許を取得した人です。

この時期に取得した普通免許は、「8トン限定中型免許」と呼ばれ、車両総重量8トン未満、最大積載量5トン未満のトラックまでしか運転できません。

8トン限定中型免許を持つ人が限定解除の手続きをすれば、車両総重量11トン未満のトラックまで運転できるようになります。

限定解除の方法は、準中型免許の場合と同様に、運転免許試験場での技能試験か、指定自動車教習所での教習のいずれかを選択することができます。

ただし、限定解除の対象となるためには、一定の条件を満たす必要があります。例えば、必要な免許保有期間や、適性試験に合格することなどが求められます。

また、限定解除後に運転できるトラックの大きさにも上限があることを理解しておく必要があります。

4.トラックの運転免許を取得する条件と試験

トラックの運転免許を取得する条件と試験

トラックの運転免許を取得するには、免許区分ごとに定められた一定の条件を満たす必要があります。

ここでは、準中型免許、中型免許、大型免許のそれぞれについて、主な取得条件を見ていきましょう。

年齢

年齢条件は、準中型免許は18歳以上、中型免許は20歳以上、大型免許は21歳以上となっています。

ただし、2022年の道路交通法改正により、中型免許と大型免許については、一定の教習を受けることで19歳からの取得が可能になりました。

参考:第二種免許等の受験資格の見直しについて|警視庁

保有が必要な免許

次に、下位免許の保有についてです。準中型免許を取得する際は、普通免許を持っていれば特に条件はありません。

中型免許を取得するには、普通免許または準中型免許を保有している必要があります。大型免許の場合は、中型免許の保有が必須条件となります。

また、免許の保有期間にも条件があります。

準中型免許には特に保有期間の条件はありません。2022年の法改正により保有必須期間が短縮されました。

改正後は、中型免許は普通免許保有後1年以上、大型免許は中型免許保有後2年以上で取得が可能です。

取得する免許必要な下位免許の保有条件
準中型免許普通免許を保有していれば可
中型免許普通免許または準中型免許を保有
(普通免許を取得してから1年以上)
大型免許中型免許の保有が必須
(中型免許保有後2年以上)

適性試験

トラック運転免許を取得する際は、適性試験にも合格しなければなりません。

適性試験では、視力、聴力、色彩識別能力などが審査されます。

準中型免許、中型免許、大型免許の適性試験の基準は共通で、以下の通りです。

  • 視力:両眼で0.8以上、片眼で0.5以上あること
  • 聴力:10m先の警音器の音が聞こえること
  • 色彩識別:赤、青、黄色の識別が可能なこと

これらの基準を満たせない場合は、免許の取得が認められません。

技能試験と学科試験

最後に、技能試験と学科試験についてです。

トラック運転免許を取得するには、実際の運転技術を審査する技能試験と、交通ルールや車両の構造などの知識を問う学科試験の両方に合格する必要があります。

これらの試験は、運転免許試験場で直接受験する一発試験と、指定自動車教習所で教習を受けて卒業試験として受験する方法の2つがあります。

一発試験の場合、試験に合格すれば免許を取得できますが、試験の難易度は高いと言われています。

一方、教習所で卒業試験に合格すれば、本試験の技能試験が免除されるため、免許取得のハードルは下がります。ただし、教習所に通う期間と費用は一発試験よりもかかります。

5.免許区分の違う免許区分を運転したら

免許区分の違う免許区分を運転したら

トラックドライバーとして働く際は、自分の持つ免許区分で運転できる車両かどうかを必ず確認しましょう。

免許区分が異なる車両を運転した場合、無免許運転として厳しい罰則の対象となります。

例えば、普通免許しか持っていない人が、準中型免許や中型免許が必要なトラックを運転すると、無免許運転に該当します。

無免許運転の罰則は、3年以下の懲役または50万円以下の罰金です。また、運転免許は取り消され、2年間は再取得ができません。違反点数も35点となり、一発免停処分を受けます。

準中型免許を持っている人が、中型免許が必要な車両を運転した場合も、同様に無免許運転となります。罰則は同じですが、免許の取り消し期間は1年となります。

無免許運転で事故を起こした場合、自動車保険が適用されない可能性があります。事故の責任は運転者に問われ、多額の賠償金を支払わなければならないケースもあるでしょう。

6.トラックの免許取得について(費用や期間)

トラックの運転免許を取得するには、指定自動車教習所で教習を受けるのが一般的です。

教習所で所定の教習を修了し、卒業検定に合格すれば、運転免許試験場での技能試験が免除されます。

ここでは、大型免許、中型免許、準中型免許のそれぞれについて、教習所での免許取得の流れと費用を詳しく見ていきましょう。

大型免許

大型免許を教習所で取得する場合、学科教習が28時限、実技教習が17時限の合計45時限を受講する必要があります。教習期間は通常2〜3週間程度です。

教習料金は教習所によって異なりますが、概ね30〜40万円程度が相場と言えます。ただし、すでに中型免許を持っている場合は、教習時間と費用が少なくなる可能性があります。

大型免許の教習は、車両の大きさや重量に慣れるために、より多くの実技教習時間が設けられています。

また、教習内容も高速道路の走行や夜間運転など、より実践的なものが含まれます。

中型免許

中型免許の教習所での取得には、学科教習13時限、実技教習15時限の合計28時限が必要です。教習期間は1〜2週間程度が一般的です。

教習料金は教習所にもよりますが、20〜30万円程度が目安となります。ただし、準中型免許をすでに取得している場合は、教習時間と費用を抑えられる可能性があります。

中型免許の教習では、大型免許ほどではありませんが、やはり車両の大きさに慣れるための実技教習に重点が置かれます。

市街地での走行や狭い道での運転など、実践的な内容も含まれます。

準中型免許

準中型免許を教習所で取得するには、学科教習11時限、実技教習13時限の合計24時限を受講します。教習期間は1〜2週間程度です。

教習料金は教習所によって差がありますが、15〜25万円程度が一般的な価格帯と言えます。普通免許からのステップアップとしては、比較的リーズナブルな費用で取得できる免許区分と言えるでしょう。

準中型免許の教習では、普通車よりも大きな車両の運転に慣れることが主な目的となります。狭い道での運転や、バックでの駐車など、実践的な内容も教習に含まれます。

一方で、教習所に通わず運転免許試験場で直接技能試験を受ける方法もあります。

これは「一発試験」と呼ばれ、教習所に比べて費用を抑えられるというメリットがあります。

ただし、一発試験の合格率は教習所卒業者に比べて低いと言われています。十分な準備と練習が必要不可欠と言えるでしょう。

7.トラックのサイズ別トラックドライバーの年収

トラックドライバーの年収は、運転する車両のサイズによって大きく異なります。

ここでは、大型免許、中型免許、準中型免許のそれぞれの免許区分で、トラックドライバーとして働いた場合の平均的な年収を見ていきましょう。

大型免許

大型免許を持つトラックドライバーの平均年収は、450〜550万円程と言われています。大型免許は、トラックドライバーの中では最も高い年収が期待できる免許区分と言えるでしょう。

大型免許保持者は、主に長距離輸送や大型トラックの運転を担当します。大型車両の運転は高度な技術が求められるため、その分、報酬も高くなる傾向があります。

また、経験を積むことで、年収600万円以上も夢ではありません。特に大手の運送会社に勤務する場合や、特殊な貨物の輸送を担当する場合は、より高い年収を得られる可能性があります。

中型免許

中型免許を持つトラックドライバーの平均年収は、400〜500万円程です。大型免許に比べると若干低くなりますが、それでも十分に高い年収水準と言えるでしょう。

中型免許保持者は、主に中距離輸送や都市部の配送を担当することが多いです。4トン車やトラクターなどの運転を任されることが一般的です。

大型免許ほどではありませんが、中型免許でも経験を積むことで年収アップが期待できます。

都市部の配送では、渋滞などのストレスも多いですが、その分、手当などで年収が底上げされるケースもあります。

準中型免許

準中型免許を持つトラックドライバーの平均年収は、350〜450万円程です。

免許区分の中では低い水準ですが、それでも全業種の平均年収と比べれば、十分に高い部類に入ります。

準中型免許保持者は、主に短距離輸送や小口の配送を担当します。2トン車や軽トラックなどの運転が中心となるでしょう。

準中型免許では、長距離輸送や大型車両の運転は担当しないため、残業代や手当などで年収を大きく伸ばすことは難しいかもしれません。

しかし、その分、勤務時間が安定しているため、ワークライフバランスを重視する人には向いているとも言えます。

トラックドライバーの免許の種類はさまざま

トラックドライバーに必要な免許には、普通免許、準中型免許、中型免許、大型免許の4種類があります。

それぞれ運転できる車両の大きさや取得条件が異なるため、自身のキャリアプランに合わせて免許を選択することが大切です。

免許取得には、年齢や下位免許の保有期間など一定の条件を満たす必要があり、教習所での教習や試験に合格する必要があります。

免許区分によって、トラックドライバーの年収にも差が出るため、計画的にスキルアップを図るとよいでしょう。

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