軽トラのオイル交換は、愛車を長持ちさせる重要なメンテナンスです。しかし「いつ交換すればいいの?」「費用はどのくらい?」と悩む方も多いでしょう。
軽トラは仕事で酷使されることが多く、適切なタイミングでのオイル交換が故障を防ぎ、長期間使い続けるカギとなります。交換時期の目安から費用相場、自分でできる方法まで分かりやすく解説します。
- 軽トラのオイル交換時期と必要性について
- 場所別のオイル交換費用とその特徴について
- オイル交換の具体的な手順と注意点 について
1.軽トラのオイル交換について知っておくべきこと

軽トラのエンジンを健康に保つには、定期的なオイル交換が欠かせません。オイルの役割と交換を怠った場合のリスクを理解しましょう。
定期的にオイル交換しないと故障の原因に
エンジンオイルは、エンジン内部の潤滑、冷却、清浄、防錆など重要な役割を果たしています。オイルを定期的に交換しないと、オイルの劣化によりエンジンの燃費が悪化したり、焼き付きや故障の原因になったりします。
また、オイルにはエンジン内部の不純物を吸着・分散する働きもあるため、定期的な交換でエンジンをクリーンに保ち、長寿命化につなげることができるのです。
交換時期の目安は車種や使用状況によって異なる
軽トラのオイル交換は、一般的に5,000km毎または6ヶ月ごとに行うのが従来の目安でしたが、最近の軽トラックやエンジンオイルの性能向上により、メーカー推奨では7,500km〜10,000km程度まで延長可能な場合も多くなっています。ただし、これはあくまで目安であり、車種や使用状況によって大きく異なります。
例えば、山岳地帯や寒冷地での使用、短距離運転が多い場合など、過酷な条件下で使う軽トラは、もう少し早めのサイクルでの交換が望ましいでしょう。逆に、高速道路をメインに長距離をよく走る軽トラなら、メーカー推奨の長めの交換サイクルでも問題ない場合があります。
軽トラに適したオイルの選び方
軽トラ用のエンジンオイルを選ぶ際は、以下の3つの点に注意しましょう。
軽トラに適したオイルの選び方
・粘度 … 軽トラには、5W-30や10W-30といった低粘度のオイルがオススメです。低粘度油は低温時の始動性に優れ、燃費向上にも効果的です。
・規格 … オイル缶に表示されているAPI分類では「SL」以上、SAE粘度グレードでは「xW-30」が望ましいでしょう。
・車両に合ったオイル … 車種や年式によってベストなオイルは異なります。取扱説明書で指定銘柄を確認するか、ディーラーやオイル販売店に相談しましょう。
また、昨今は合成油や省燃費タイプのオイルも人気です。これらは従来のオイルに比べ、熱や酸化に強く長持ちするのが特長です。とはいえ価格は少し高めなので、コストとのバランスを見ながら選ぶとよいでしょう。
▼軽トラの給油について紹介
軽トラには軽油ではなくレギュラーガソリンを入れましょう。以下の記事では、誤給油によるエンジントラブルの危険性と予防策、対処法を徹底解説します。
2.軽トラのオイル交換にかかる費用

オイル交換の費用は依頼する場所によって大きく異なります。ディーラー、カー用品店、セルフ交換のそれぞれの特徴と費用を比較しましょう。
ディーラーに依頼する場合の費用は3,000円~8,000円程度
軽トラのオイル交換を新車購入ディーラーに依頼する場合、車種やオイルグレードにもよりますが、3,000円~8,000円程度が相場です。
軽自動車は排気量が小さいため比較的安価で、総排気量が1,000cc以下の車は3,000円程度から交換可能です。ただし、使用するオイルの種類(鉱物油・部分合成油・全合成油)や、メーカー純正オイルを選択するかどうかで価格は変動します。
メンテナンスパックでさらにお得にすることも可能です。 ディーラーでは、エンジンオイルを初回にまとめて購入しておくと、交換のたびにかかる工費を無料でやってくれるサービスがあるかもしれません。例えば、20リットルをまとめて購入し、通常工費を入れると5回で26,000円ほどですが、5回で13,000円ほどになり、1回あたり2,000円ほどで交換できる場合もあります。
ディーラーならではのメリットとしては、費用には、オイル代の他、オイルエレメント代や工賃、環境保全料などが含まれています。また、自社メーカーの車に関する整備士の知識が豊富で、車種に合ったエンジンオイルを使って的確な交換作業を行ってくれる安心感があります。
費用を抑えたい方は、ディーラーの各種メンテナンスパックを上手に活用しましょう。
カー用品店・ガソリンスタンドの場合でリーズナブルに
カー用品店やガソリンスタンドのオイル交換サービスを利用すると、ディーラーよりもリーズナブルに。これらの店舗では競争が激しいため、価格設定が比較的抑えられており、さらに会員制度や各種キャンペーンを活用することで、より安価にオイル交換を行うことができます。
また、ディーラーと比べて店舗数が多く、営業時間も長めに設定されている場合が多いため、仕事帰りや休日の買い物ついでなど、都合の良いタイミングで気軽に利用できるのも大きな魅力です。特にガソリンスタンドでは給油と同時にオイル交換を依頼できるため、時間の節約にもなります。
オートバックス

画像:オートバックス
全国チェーンの黄色い看板で有名なオートバックスなら、軽トラのオイル交換は3,000円程度~です。基本工賃は1,100円~、エンジンオイルは2,000円~となっています。会員特典を利用するとお得になることもあり、メンテナンスオプション(年間1,100円)に加入すると、オイル交換の基本工賃が1年間何度でも無料になります。オイルの持ち込みにも対応しているので、自分で用意したオイルを使うとさらに安くなります。
イエローハット

画像:イエローハット
イエローハットでは、メンテナンスパック(年間550円)に加入すると、1年間何度でもオイル交換工賃とオイルフィルター交換工賃が無料になります。エンジンオイルは3L缶1,680円から用意されており、トータルで3,000円~7,000円程度となります。
なお、カー用品店では車検やタイヤ交換とオイル交換をセットにしたお得なメニューもあります。各店舗の会員制度やキャンペーンを賢く活用して出費を抑えましょう。
料金は車種やオイルの種類によって変動するため、作業前に必ず見積もりを取ることをオススメします。
セルフ交換も長期的に見ればお得な場合も
軽トラのオイル交換を自分で行う場合、消耗品費用は1回あたり2,500円~4,000円程度です。エンジンオイル3L(2,000円~3,000円)、オイルエレメント(500円~1,000円)、ドレンパッキン(100円程度)が主な費用となります。
初回は工具代が必要ですが、オイル受け(1,000円前後)、ジャッキ(3,000円前後)、レンチセット(2,000円前後)は一度購入すれば繰り返し使えるため、年2回交換すれば2年目以降はお店での交換より経済的になります。
注意点として、ドレンボルトの締め付け不良によるオイル漏れや、オイル受けの容量不足に十分気をつけることが重要です。また、使用済みオイルは自治体によって処分方法が異なり、廃油処理箱(数百円)を使用するか、カー用品店やガソリンスタンドで引き取ってもらう必要があります。
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3.軽トラのオイル交換の手順と注意点

オイル交換を依頼する際の流れと、自分で行う場合の具体的な手順を説明します。失敗しないためのポイントも押さえておきましょう。
事前に予約してから店舗へ
ディーラーやカー用品店、ガソリンスタンドでオイル交換を依頼する際は、事前に予約しておくと待ち時間が少なくて済みます。予約時には「軽トラの車種・年式・エンジン型式」「希望オイルの銘柄や粘度」などを伝えておきましょう。
当日は、予約時間の5分前には受付を済ませるのがマナーです。支払いを先に済ませておくと、作業後にスムーズに受け取れます。
オイル交換の作業時間は、車種やオイルの種類にもよりますが30分~1時間程度です。その間の過ごし方は、店舗に併設のカフェで休憩するもよし、代車を借りて用事を済ませることもできる場合があります。事前に店舗スタッフに確認しておくとよいでしょう。
作業完了時は、オイルの量と種類を確認し、オイル交換ステッカーが更新されたことを確かめましょう。また、一部の車種ではオイルメンテナンスのリセット操作が必要なので、忘れずに依頼しておきたいですね。
セルフ交換する際の具体的手順
軽トラのオイル交換を自分で行う際は、オイル受け(約4L以上)、オイルフィルターレンチ、ジャッキ、工具類を事前に用意しておきます。手順は以下の通りです。
セルフ交換する際の具体的手順
- 軽トラを平坦な場所に停め、「パーキングブレーキ」をかけ、「ギア」をニュートラルに入れる。
- ジャッキアップし、「ドレンボルト」の位置を確認します。その下にオイル受けを置く。
- エンジンを始動し2~3分アイドリングします。エンジンを止め、10分ほど放置し十分冷ます。
- 給油口のフタを開け、「ドレンボルト」をゆっくり緩めオイルを抜く。
- 「ドレンボルト」のワッシャを新品に交換し、ボルトをしっかり締める。
- フィルターを専用レンチで反時計回りに回し取り外す。新しいフィルターのゴムパッキンに新油を薄く塗り、手でしっかり締め付ける。
- 指定油量を給油口から入れ、フタをします。
- エンジンを始動し、30秒ほどアイドリングします。エンジンを止め、オイルの量をゲージで確認。
- 床に油のにじみがないか確認し、あれば増し締めます。廃油は適切に処分する。
以上がセルフでのオイル交換手順です。
オイルは入れすぎに注意し、ゲージのオイル量は【F-L】の間を目安にします。
作業後は忘れずに試運転を行い、オイル漏れや異音、警告灯の点灯がないことを確かめる必要があります。
オイル交換時によくある失敗やトラブル事例
オイル交換時のトラブル例で多いのが、ドレンボルトの締め付け不良によるオイル漏れです。規定トルクでしっかり締めることが肝心です。
また、オイルの入れすぎは、オイルの泡立ちを招き逆に性能を下げてしまうので要注意です。一方、入れ足りないとエンジン不調の原因になりかねません。適量の確認は慎重に行いましょう。
フィルター交換時は、ゴムパッキンの装着向きと締め付けにミスがないよう細心の注意をしましょう。少しでも違和感があれば、やり直すくらいの慎重さが大切ですよ。
4.軽トラを長持ちさせるオイル交換のポイント
軽トラを長期間活躍させるには、適切なオイル管理が重要です。交換記録をしっかり残し、月に一度はオイル量をチェックしましょう。オイルが黒く汚れていたり異物が混入している場合は、走行距離に関係なく早めの交換が必要です。
重い荷物の積載や山道走行が多い場合は、メーカー推奨よりも短いサイクルでの交換を心がけてください。定期的なオイル交換により、軽トラは20万キロを超えて走り続ける頼もしいパートナーになります。
▼軽トラと軽自動車比較
以下の記事では、軽トラと軽自動車の維持費を項目別に徹底比較。年間維持費の差額から、メリット・デメリットまで詳しく解説しています。