2トントラックを運転するためには、どのような免許が必要かご存知でしょうか。
平成29年に施行された道路交通法の改正により、免許制度が大きく変化しています。本記事では、2トントラック運転に必要な免許について、制度の変遷と現在のルールを詳しく解説いたします。
免許取得に関する条件や手続き、ドライバーとしてのキャリアステップに関する必要な情報をまとめてお届けします。
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- 2トントラック運転に必要な免許の変遷について
- 現在の免許制度で2トントラックを運転する条件について
- 準中型免許の取得条件と費用について
1.2トントラック運転に必要な免許、いつから何が変わったのか

2トントラックの運転に必要な免許は、制度改正によって変遷してきました。
理解を深めるために、平成19年と平成29年の2つの転換点に注目しましょう。
平成19年6月1日まで:旧型普通免許が2トントラックOKだった時期
平成19年6月1日以前は、旧型普通免許で5t未満の貨物自動車の運転が認められていました。旧型普通免許保有者は追加の手続き無しで2トントラックの運転に就くことができます。シンプルで分かりやすい制度だったと言えるでしょう。
平成19年6月2日~平成29年3月11日:新型普通免許に切り替わり2トントラックOK
平成19年6月2日、道路交通法の改正によって普通免許の区分が変更されました。旧型普通免許が新型普通免許に切り替わったのです。
ただし、5トン未満の貨物自動車の運転は引き続き普通免許で可能とされました。免許の呼び名は変わりましたが、2トントラック運転には影響がなかった期間と言えます。
平成29年3月12日の制度改正で2トントラックに準中型免許が必要に
2トントラックの運転に関する大きな転換点が、平成29年3月12日の道交法改正です。準中型免許という新しい区分が設けられ、2トントラックの運転にはこの準中型免許が必要になりました。
ただし、改正前の平成29年3月11日までに普通免許を取得した人は、引き続き5トン未満の車両運転が可能で、準中型免許への切り替えは不要とされました。
一方、平成29年3月12日以降に免許を新規取得する人は、準中型免許を取らなければ2トントラックの運転はできません。
このように2トントラックの運転に必要な免許は、平成29年の改正で大きく変化しました。

自分がいつ免許を取得したのかを確認し、現行ルールを正しく理解することが大切です。
次の章では、現在の免許区分と2トントラックの運転可否について詳しく見ていきましょう。
2.現行ルール|2トントラックの運転に必要な免許はコレ!

平成29年の道交法改正によって変わった2トントラックの免許区分。
現在の制度について、免許取得時期別に解説します。
制度改正後(平成29年3月12日~)に普通免許を取得した人の場合
平成29年3月12日以降に普通免許を新規に取得した人は、そのままでは2トントラックの運転はできません。
2トントラックを運転するためには、新たに準中型免許を取得する必要があります。
普通免許で運転できる車両は、車両総重量3.5トン未満に限定されています。2トントラックは車両総重量が3.5トンを超えるため、準中型免許が不可欠なのです。
制度改正後に免許を取った人は、準中型免許の取得が2tトラック運転への第一歩となります。
制度改正前(~平成29年3月11日)に普通免許を取得した人の場合
一方、平成29年3月11日以前に普通免許を取得済みの人は、引き続き2トントラックの運転が可能です。
5トン未満の貨物自動車の運転は、改正前の普通免許で認められているためです。つまり、改正前の免許保有者は特別な手続きを踏むことなく、現在も2トントラックの運転に就ける立場にあります。
ただし、準中型免許への切り替えを希望する場合は、後述の条件を満たして切り替え手続きを行うことができます。
準中型免許の取得条件と必要な手続き
2トントラックの運転に必要な準中型免許の主な取得条件は以下の2点です。
- 20歳以上であること
- 普通免許取得後2年以上の運転経験があること
この条件を満たせば、準中型免許の実技試験を受験できます。
学科試験や講習は不要で、実技試験に合格すれば準中型免許への切り替えが完了します。
切り替え手続きには、以下の書類が必要です。
- 普通免許証
- 住民票の写し(本籍の記載されたもの)
- 写真(縦3cm×横2.4cm)
手数料は3600円です。普通免許の有効期限に関わらず切り替えられ、切り替え後の有効期限は元の免許証と同じになります。
以上が現行の免許制度における2トントラック運転の条件です。

自身の免許の適応範囲を正確に把握し、必要な手続きを漏れなくおこなうことが大切ですね。
次の章では、2トントラックの仕事についてさらに掘り下げていきます。
3.2トントラック運転の仕事で収入アップを目指すには

2tトラックのドライバーを目指す上で、準中型免許の取得は欠かせません。
ここでは、免許取得の流れと、ドライバーとしてのキャリア形成について見ていきましょう。
準中型免許取得にかかる期間とコストの目安
準中型免許を取得するには、所定の技能教習と学科教習を受ける必要があります。
ATとMT免許所持者の準中型免許取得に必要な教習時限数を表にまとめました。
現在の免許 | 技能教習 | 学科教習 |
---|---|---|
普通車AT | 17時限 | 1時限 |
普通車MT | 13時限 | 1時限 |
この表から分かるように、MT免許所持者の方が技能教習が4時限少なくて済みます。学科教習は両者とも1時限です。仕事や学業と両立しながらの教習となるため、全行程を終えるには1〜2ヶ月ほどかかるでしょう。
教習所で技能教習を受ける場合、普通免許所持の場合は20万円前後、免許のない状態からの取得には40万円前後が必要です。
普通免許保有者の場合、所持する免許の種類によって教習時間数が異なるため、最終的な費用は教習所に問い合わせるのが確実です。
2トントラック運転の求人動向と必要なスキル
2トントラックの運転手は、運送業をはじめ、小売業、建設業など様々な業界で求められています。EC市場の拡大に伴って宅配便の需要が高まり、2tトラックの運転手の需要は伸びています。
運転手には、安全運転はもちろん、荷物の積み下ろしや仕分けなどの肉体労働も伴います。また、配送先とのコミュニケーションや、時間管理、書類作成など事務処理能力も求められます。
物流の最前線で活躍するためには、体力だけでなく、幅広いスキルが必要とされるのです。
免許取得後のキャリアステップアップ方法
準中型免許の取得後、さらなるスキルアップを目指すなら、大型免許の取得がおすすめです。大型トラックの運転ができれば、活躍の場がさらに広がります。
また、フォークリフトの運転技能講習を受講するのも有効です。フォークリフトの運転ができれば、倉庫内の荷役作業でも重宝されるでしょう。
さらに、トラックの整備スキルを身につけることで、運行管理者としてのキャリアアップも目指せます。
運行管理者は、ドライバーの配車や車両の点検・整備、安全運行の管理などを行う重要な役割です。
2トントラックの運転手としてスタートし、スキルと経験を積んでいけば、物流業界で様々なキャリアパスが拓けるでしょう。
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4.2トントラックの運転で活躍の幅を広げよう
2トントラックの運転には、平成29年の道交法改正により、原則として準中型免許が必要となりました。ただし、改正前の平成29年3月11日までに普通免許を取得済みの場合は、引き続き5t未満の車両を運転できます。
準中型免許の取得には20歳以上で運転経験2年以上が条件で、教習所での取得には20万円前後の費用と1〜2ヶ月の期間を要します。
この仕事では安全運転の他、荷物の積み下ろし、顧客対応、書類作成など、体力と事務処理能力も求められます。
さらなるキャリアアップとして、大型免許の取得やフォークリフト運転技能講習の受講、整備スキルの習得により、運行管理者としての道も開けます。
物流を支える重要な職種として、社会インフラを支えるやりがいのある仕事です。