ダイハツの整備士の年収を調べると、「平均570.6万円」という情報もあれば、「年収260万円台~」という求人情報もあり、どちらが本当なのか混乱してしまうかもしれません。
キャリアの選択において、年収は重要な要素です。しかし、表面的な数字だけを見て「高い」「低い」と判断してしまうと、大切なことを見誤る可能性があります。
この記事では、ダイハツ整備士の年収情報にみられる「大きな差」の理由を解き明かし、求人情報や給与データを正しく読み解くためのポイントを解説します。
- ダイハツ整備士の年収に見られる「570万円」と「260万円」の大きな差の理由
- 年収の内訳(基本給、各種手当、モデル年収)の正しい見方
- ダイハツ(ディーラー)と整備士全体の平均年収との比較
- 「販売会社(整備士)」と「メーカー本社(企画職)」の年収と役割の違い
1.ダイハツ整備士の年収は「570.6万円」と「260万円~」どちらが本当?

結論から言えば、どちらの数字も「本当」である可能性が高いです。
この大きな差は、数字が示す「キャリアの段階」が異なるために生まれています。
どちらも本当。見るべきは「平均年収」と「基本給」の違い
「平均年収570.6万円」というデータは、その会社に所属する全整備士(例えば、経験豊富なベテランから若手まで)の賞与や各種手当をすべて含んだ「平均値」を示していると考えられます。
一方で、「年収260万円台~」という求人情報は、主に入社1年目や未経験者がスタートする際の「基本給」を示しているケースがほとんどです。
事例1:福岡ダイハツの「平均年収570.6万円」
福岡ダイハツ販売株式会社の採用サイトでは、整備士の平均年収が570.6万円であると明記されています。

これは、成果主義に基づき、賞与や手当を含んだ実績値としての「平均」であると推察されます。
参考|【公式】福岡ダイハツ販売株式会社 整備士サイト:90秒で分かる福岡ダイハツ
事例2:琉球・福井ダイハツの「年収260万円台~」
同時に、琉球ダイハツ販売や福井ダイハツ販売の求人情報では、年収(想定年収)が「275万円~340万円」や「262万円~420万円」と提示されています。

これはあくまでスタート時の金額であり、ここから経験やスキルの向上に伴い、次で説明する手当や昇給が加わっていくことになります。
参考|自動車求人センター:【整備士/本店】琉球ダイハツ販売株式会社・メカニック募集
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自動車整備士の年収について、業種別・年代別のデータや年収をアップさせる具体的な方法を詳しく知りたい方は、こちらの記事もご覧ください。
2.年収は「基本給」だけじゃない。ダイハツ整備士の給与モデルの内訳

「年収260万円~」という数字だけを見ると低く感じるかもしれませんが、重要なのは基本給に加えてどのような要素が加算されていくか、その「年収の構造」を理解することです。
求人票で見るべき「手当」と「奨励金」
求人情報を詳しく見ると、基本給以外にも多くの手当が用意されていることがわかります。
例えば、琉球ダイハツ販売の例では、基本給とは別に「家族手当(月8,500円~)」や「奨励金(月平均2万円前後)」などが支給されると記載されています。
これらの手当が加算されることで、実際の受取額(総支給額)は提示された基本給よりも高くなります。
経験でどう変わる?実際の「モデル年収例」
スタート時の年収が低く見えても、キャリアを積むことでどれくらいの収入が見込めるのか。その指標となるのが「モデル年収例」です。
福井ダイハツ販売の求人では、スタートレンジは「262万円~」ですが、別途「サービススタッフ 39歳 年収500万円」というモデル年収例が示されています。
これは、資格の取得や役職(主任など)への昇進を通じて、着実に年収が上がっていくキャリアパスが存在することを示しています。
参考|自動車求人センター:【整備士/大野店】福井ダイハツ販売株式会社・メカニック募集
■整備士の年収アップを実現する派遣という選択肢
基本給に加えて手当や奨励金が重要であることを解説しましたが、派遣という働き方も年収アップの有力な選択肢です。カラフルスタッフィング メカニックは、車両整備士・メカニックに特化した人材派遣サービスです。専門のコーディネーターが希望に合ったお仕事をご提案し、有名ディーラーでスキルや経験を積めるチャンスもあります。
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3.ダイハツ(ディーラー)の年収は高い?低い?全体平均と比較
では、ダイハツをはじめとする「ディーラー整備士」の年収は、業界全体で見てどの水準にあるのでしょうか。

これらの統計と比較すると、福岡ダイハツの「平均570.6万円」はディーラー平均よりも高く、福井ダイハツの「モデル年収500万円」はディーラー平均とほぼ同水準であることがわかります。
参考:カーワーク:【2025年最新・年齢別付き】自動車整備士の平均年収やキツイと言われる待遇の特徴を徹底解説!
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20代の自動車整備士の年収事情や、若手整備士が年収400万円超えを目指すための具体的な転職戦略について詳しく解説しています。
■派遣でディーラー平均以上の年収を目指す
ディーラー整備士の平均年収509万円という数字をご紹介しましたが、派遣として働くことで、より柔軟な条件で同等以上の年収を実現できる可能性があります。カラフルスタッフィング メカニックでは、有名ディーラーでの勤務案件も多数あり、専門コーディネーターがあなたのキャリアプランに合った最適な職場をご紹介します。
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4.「ダイハツ」には2種類ある?仕事内容と年収の違い
「ダイハツの年収」と検索した際、もう一つ注意すべき点があります。
それは「ダイハツ」という言葉が、現場で整備を行う「販売会社」と、車を製造・企画する「メーカー本社」のどちらを指しているかです。
ダイハツ「ディーラー」と「本社」の役割比較
| 比較項目 | ① 販売会社 (ディーラー) | ② ダイハツ工業 (本社) |
|---|---|---|
| 職種 | 現場の整備士 | 企画・管理職 |
| 主な業務 | 車両の整備・点検など | ディーラーの業務改善、企画など |
| 年収 (例) | 平均 570.6万円 (福岡) 260万円~ (募集例) |
400万円~750万円 |
| 整備士資格 | 必須 | 歓迎 (1級または2級) |

これは、現場の整備士としての経験を活かした、キャリアアップの一つの道筋とも言えます
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5.整備士の年収を左右する「資格」とは?
モデル年収例や本社の歓迎要件にもあるように、整備士のキャリアと年収において「資格」は切り離せない要素です。
自動車整備士の資格と役割
| 資格の種類 | 主な役割・業務内容 |
|---|---|
| 一級 | 高度な診断、アドバイス能力、難易度の高い整備 |
| 二級 | 一般的な整備全般(分解整備など)、整備の中核 |
| 三級 | 基本的な整備(オイル交換、タイヤ交換など) |
資格がキャリアアップに与える影響
資格取得は、単なる技術の証明だけでなく、待遇やキャリア全体に好影響をもたらします。
- 年収への直接影響: 多くの企業で「資格手当」が支給されます。
- キャリアステップアップ: 昇進や、より専門性の高い業務(例:検査員)への登用につながります。
- 市場価値の向上: 転職やより良い条件での就業に有利に働きます。

資格取得は、自身の市場価値を高めるための戦略的なキャリア投資であり、整備士として長期的に活躍し、年収を上げていくための基盤となります。
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■資格を活かして派遣で高待遇を実現
資格取得は年収アップの重要な要素ですが、取得した資格を最大限に活かせる職場選びも同じくらい重要です。カラフルスタッフィング メカニックは、車両整備士・メカニックに特化した人材派遣サービスとして、あなたの資格やスキルを正当に評価する職場をご紹介します。専門のコーディネーターが、一級・二級などの資格に応じた最適な条件の求人をマッチングいたします。
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6.ダイハツ整備士の年収を調べるときに確認すべきポイント
ダイハツ整備士の年収情報に大きな幅がある理由と、その構造について解説しました。
求人情報を見る際は、表面的な「年収〇〇万円~」という数字だけでなく、以下のポイントを必ず確認することが重要です。
- その数字は「平均年収」か、それとも「エントリー(基本給)」か。
- 基本給以外に、どのような「手当」(資格手当、家族手当、奨励金など)が含まれるか。
- 数年後の「モデル年収例」が示されており、キャリアパスが明確か。
- 業界の平均(ディーラー平均 約509万円)と比較してどの水準にあるか。
これらの視点を持つことで、数字に惑わされず、自身のキャリアプランに合った企業かどうかを正しく判断する一助となります。
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