郵便配達のバイトは、誰もが一度は目にしたことがある身近な仕事ですが、実際の仕事内容や働き方について詳しく知らない人も多いのではないでしょうか。
一見すると単純な仕事に見えますが、配達員の仕事は体力勝負の重労働です。それでも、やりがいとメリットを感じたり、成長を実感したりできる魅力的な仕事なのです。
郵便配達がきついと言われる4つの理由と乗り越えるコツ 正社員とアルバイトの収入や働き方の違い 郵便配達に向いている人の特徴とメリット
- 郵便配達がきついと言われる4つの理由と乗り越えるコツ
- 正社員とアルバイトの収入や働き方の違い
- 郵便配達に向いている人の特徴とメリット
1.郵便配達のバイトがきついと言われる4つの理由
郵便配達バイトが「きつい」と言われる理由
体力勝負の
立ち仕事
重い荷物と
階段の上り下り
悪天候と
熱中症リスク
早朝勤務による
生活制限
郵便配達のバイトは体力面での負担が大きく、「きつい」と言われることが多い仕事です。長時間の立ち仕事や重い荷物の運搬、悪天候での配達など、具体的にどのような点が大変なのかを詳しく見ていきましょう。
長時間の立ち仕事と体力勝負
郵便配達が「体力勝負」と言われるのは、バイクでの移動に加えて多くの体力的負担があるためです 。
まず、配達に出る前には膨大な郵便物を立ったまま仕分ける作業があり、これが長時間の「立ち仕事」となります 。次に、実際の配達ではバイクを停めた後、一軒一軒のポストまで歩いて向かう必要があります。
このように、バイクに乗っている時間だけでなく、局内での立ち仕事と配達先での歩行時間が大きな割合を占めるため、総合的な体力が不可欠な仕事なのです。
重い荷物の運搬と段差の多い配達先
一軒一軒への配達の際は、大量の郵便物を一度に運んだり、重い荷物を長時間持ち歩いたりする重労働になります。
集合住宅の場合は階段の上り下りが多く、膝や腰への負担が大きいです。住宅街の場合は狭い路地や障害物が多いので、スムーズに進めないことも少なくありません。
特に年末年始やお中元・お歳暮の時期には荷物量が増加したり、重量のある商品を扱ったりする機会が増えるため、より一層の体力が必要になります。
悪天候時の配達と熱中症リスク
郵便配達は、雨の日も風の日も基本的に配達を止めることができません。夏場は炎天下での作業が続くため、熱中症のリスクが常につきまといます。
一方冬場は、厚着をしていても長時間屋外にいるので体が冷えやすくなります。
特に台風や大雪などの悪天候時には、安全に配達したり、時間通りに業務を完了したりすることができなくなる場合もあります。雨具を着用しながらの作業は動きにくく、視界も悪くなりがちです。
季節を問わず天候に左右されるため、体調管理には十分な注意が必要です。
早朝勤務によるライフスタイルの制限
郵便物の配達準備があるため、勤務開始は早朝からとなります。そのため生活リズムが不規則になりがちで、プライベートの時間も制限されます。
朝早くから働くので、夜は早めに休まざるを得ません。友人との夜の予定を立てたり、遅い時間のアルバイトと掛け持ちしたりすることが難しくなる場合があります。
特に学生の場合、夜型の生活から朝型の生活に切り替えるのには時間がかかることも多いです。
早起きに慣れていない人にとっては、最初のうちは起床時間の調整に苦労するかもしれません。休日も生活リズムを維持するため、早寝早起きの習慣を続ける必要があります。
2.郵便配達の正社員とバイトの違い
郵便配達の正社員とバイトの違い
正社員
業務範囲と責任
- 配達に加え、窓口業務や事務も担当
- エリア全体の管理責任を負う
- 新人研修やアルバイトの指導役も
シフトと雇用
- ローテーション制でシフト変更は難しい
- 長期雇用が前提で身分が安定
- 毎月一定の収入が保証される
アルバイト
業務範囲と責任
- 主な業務は配達に特化
- 限定的な範囲の配達を担当
- 指示された業務をこなすのが中心
シフトと雇用
- 希望シフト制で融通が利きやすい
- 短期雇用が多く、やや不安定
- ライフスタイルに合わせやすい
郵便配達の仕事には正社員とアルバイトの2つの働き方があります。それぞれ業務内容や責任の範囲、雇用の安定性などが大きく異なるため、自分に合った働き方を選ぶことが重要です。
業務範囲と責任の大きさ
正社員は郵便配達以外にも窓口業務や事務作業を担当しますが、アルバイトは主に配達に特化します。
また正社員は配達エリア全体の管理責任を負いますが、アルバイトは限定的な範囲の配達を任されます。正社員の場合、新人研修を行ったり、アルバイトスタッフの指導をしたりする役割も求められることがあります。
一方でアルバイトは決められた配達ルートを担当したり、指示された業務をこなしたりすることが中心となります。
責任の重さや業務の幅が異なるため、それぞれに適した働き方を選択することが大切です。
正社員は長期的なキャリア形成を考えながら働けますが、アルバイトは短期間で集中して働くことも可能です。
シフトの柔軟性と雇用の安定性
アルバイトは希望シフトを提出でき、比較的融通が利きます。一方正社員はローテーションが基本で、シフトの変更は難しいです。
雇用形態の面でも、正社員は長期雇用が前提の安定した身分ですが、アルバイトは短期的で雇用が不安定になりがちです。学生のアルバイトの場合、試験期間中にシフトを調整したり、就職活動の時期に勤務日数を減らしたりすることが可能です。
正社員は毎月一定の収入が保証される反面、急な休みを取ったり、勤務時間の自由な変更が難しいです。それぞれのライフスタイルや将来の計画に合わせて、適切な雇用形態を選ぶことが重要といえるでしょう。
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3.きついだけじゃない!郵便配達バイトのメリット

郵便配達の仕事はきつい面もありますが、それを上回る多くのメリットがあります。社会貢献度の高さやアットホームな職場環境など、他の仕事では得られない魅力的な要素について解説します。
社会的意義の高さとやりがい
郵便配達は、郵便物を届けるという社会的に重要な役割を担っています。配達先の方から直接感謝の言葉をかけられることも多く、大きなやりがいを感じられる仕事です。
また、日々の配達を通じて地域社会とのつながりを実感できるのも魅力の一つです。重要な書類を確実に届けたり、お客様の笑顔を見たりすることで、自分の仕事が人の役に立っていることを直接感じられます。
特に高齢者の方からは「いつもありがとう」と声をかけられたり、季節の挨拶を交わしたりすることも多く、人とのつながりを大切にできる仕事環境があります。
一人で働きやすい
郵便局の職場環境は、配属される局の規模や雰囲気によって大きく異なります。
配達中は基本的に一人で行動するため、一人でマイペースに働けたり、人と接しないので気が楽だったりといった点を魅力に感じる人も多いです。
比較的小規模な職場では、上司や先輩との距離が近く、仕事の相談をしやすい環境が整っている場合もあります。困ったときには同僚にサポートを求めたり、経験豊富な先輩からアドバイスをもらったりすることが自然にできる職場も存在します。
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4.郵便配達の平均収入はきつい?正社員・バイト・業務委託別で解説
雇用形態別の平均年収イメージ
郵便配達員の収入は、正社員、契約社員・バイト、業務委託といった雇用形態によって大きく異なります。
1. 正社員の収入
求人情報サイトの統計データによると、正社員の郵便配達員の平均年収は約360万円で、月給に換算すると30万円程度が相場とされています。
賞与(ボーナス)が年2回支給されることが一般的で、年収は340万円〜400万円程度になることが多いようです。
2. 契約社員・バイトの収入
契約社員やバイトの多くは時給制です。
- 平均時給
求人情報サイトの統計によると、全国の郵便局(配達以外も含む)のバイト・パートの平均時給は約1,143円です。配達業務に絞った場合の平均時給は約1,108円というデータもあります。 - 地域差
給与水準には地域差があり、最も高いのは東海地方、中でも愛知県が1,246円と高水準です。一方、青森県では958円と、地域によって200円以上の差が見られます。 - 年収換算
時給1,108円で1日8時間・週5日勤務した場合、年収は約230万円程度が目安となります。
参考:求人ボックス|給料ナビ
3. 業務委託(ゆうパックなど)の収入
ゆうパックの配達などで見られる業務委託契約は、報酬体系が多様です。
- 日給制
日給制の場合、平均的な額は15,000円から17,000円ほどです。これを年収に換算すると、約400万円から約450万円ほどになります。 - 歩合制
配達した荷物1個あたりで報酬が決まる形態で、単価は1個140円〜180円が相場です。配達個数によっては、月収43万円(年収換算で500万円以上)を稼ぐことも可能です。 - 注意点
業務委託の場合、ガソリン代などの経費や税金、社会保険料を自分で支払う必要があるため、売上金額がそのまま手取り額になるわけではありません。
参考:ハコボウズ|郵便局の配達は個人事業主におすすめ?委託契約の仕組みや給料について紹介
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経験や勤務地による収入の違い
経験を積むと時給や月収はアップし、ベテランになると年収400万円以上になることもあります。
配達量が多い都心部や繁華街の方が収入は多くなる傾向にあり、地方都市や郊外は配達量が少なめなので収入も低めです。
長期間勤務を続けたり、責任のある業務を任されたりするようになると、昇給の機会も増えてきます。特に都市部では配達件数が多く、効率よく配達をこなせるようになれば収入アップにつながります。
経験を積んで配達スピードを上げたり、担当エリアを拡大したりすることで、より高い収入を目指すことも可能です。
勤務地や経験年数、個人の能力によって収入に差が生じるため、自分に合った職場選びと継続的な努力が重要になります。
5.郵便配達バイトのきつさを乗り越えるコツ4選
郵便配達バイトのきつさを乗り越えるコツ4選
業務の優先順位づけと時間管理
正しい姿勢と動作で体への負担軽減
定期的なストレッチと休憩の確保
上司や先輩との良好なコミュニケーション
郵便配達の仕事を長く続けるためには、きつさを軽減する工夫が欠かせません。業務効率化から体への負担軽減、職場でのコミュニケーションまで、実践的なコツを4つのポイントに分けて解説します。
業務の優先順位づけと時間管理
郵便配達のきつさを乗り越えるには、まず業務の優先順位づけが大切です。重要な仕事から着実にこなし、無駄な作業は省いて効率化を図りましょう。
休憩時間も上手く活用することで、全体の仕事のペース配分がうまくいきます。配達ルートを事前に確認したり、効率的な順番を考えたりすることで、無駄な移動時間を減らせます。
また、配達先の特徴を覚えたり、時間帯による在宅状況を把握したりすることも重要です。
一日の業務量を把握して計画的に進めれば、慌てることなく確実に配達を完了できるでしょう。時間に余裕を持って行動することで、体力的な負担も軽減されます。
正しい姿勢と動作での体への負担軽減
重い荷物を運ぶ際は、重心を低くして腰への負担を減らし、なるべく体に近い位置で荷物を持つようにします。
片側に偏った重い荷物は避け、急な方向転換は控えめに。正しい姿勢と動作を心がければ、体への負担を大きく軽減できます。荷物を持ち上げる時は膝を曲げたり、背筋を伸ばしたりすることを意識しましょう。
長時間の歩行では歩幅を調整したり、足の着地方法を工夫したりすることも効果的です。配達カバンの重量バランスを整えることで、肩や腰への負担を分散できます。
正しい体の使い方を身につけることで、疲労の蓄積を防ぎ、長期間健康に働き続けることが可能になります。
定期的なストレッチと休憩の確保
一日中歩き回る郵便配達員にとって、筋肉の疲労は大敵です。筋肉の緊張をほぐすストレッチは欠かせません。配達の合間にもこまめな休憩を取り、特に昼休みはしっかり座って足を休めるようにしましょう。
朝の準備体操を入念に行ったり、業務後にクールダウンのストレッチをしたりすることも大切です。疲労が溜まりやすい部位を重点的にケアすることで、翌日への疲労の持ち越しを防げます。
水分補給をこまめに行ったり、栄養バランスの取れた食事を心がけたりすることも体調管理には欠かせません。自分の体のサインに敏感になり、無理をせずに適切な休息を取ることが長続きの秘訣です。
上司や先輩との良好なコミュニケーション
仕事で分からないことがあれば、素直に質問するのが賢明です。ミスは早めに報告・相談し、提案や要望もためらわずに伝えましょう。
上司や先輩とのコミュニケーションを大切にすることで、仕事の悩みを解消していけます。職場での人間関係を良好に保つことで、困ったときにサポートを受けやすくなったり、働きやすい環境を維持したりできます。
お互いを尊重し合いながら協力する姿勢を持つことで、チーム全体の業務効率も向上します。良好な職場関係は仕事のストレス軽減にもつながり、長期間働き続ける上で重要な要素となります。
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6.きついと感じない?郵便配達アルバイトに向いている人
郵便配達アルバイト
活躍できる人の3つの特徴
体力と
行動力
明るい
コミュニケーション
柔軟性と
正確さ
郵便配達の仕事には向き不向きがあります。体力面だけでなく、コミュニケーション能力や柔軟性など、この仕事で活躍できる人の特徴を3つのポイントから詳しく紹介していきます。
体力に自信があり、アクティブに働ける人
郵便配達に向いているのは、まず体力に自信があり、アクティブに働ける人です。屋外での長時間の歩行が苦にならず、重いものを運ぶ力仕事もいとわない体力が求められます。
また、暑さ寒さにも負けない強靭な体力も必要不可欠です。日頃から運動習慣があったり、体を動かすことが好きだったりする人には適した仕事といえるでしょう。
持久力と筋力の両方が必要ですが、継続して働くことで自然と体力もついてきます。健康管理を意識したり、規則正しい生活を送ったりできる人は、この仕事を長く続けることができるでしょう。
明るく積極的なコミュニケーションが取れる人
挨拶や声かけを自然と行えるコミュニケーション力も大切です。配達先の人と上手く会話ができ、職場の仲間とも楽しく働ける明るく前向きな性格の人が向いています。
お客様との接触機会が多い仕事なので、礼儀正しい対応をしたり、丁寧な言葉遣いを心がけたりできることも重要です。
地域の人々との良好な関係を築くことで、配達業務もスムーズに進められます。また、職場の先輩や同僚とも協力しながら働ける協調性があると、より働きやすい環境を作ることができるでしょう。
人と接することが好きだったり、サービス精神が旺盛だったりする人には、この仕事の魅力を感じられるでしょう。
臨機応変に行動でき、正確さも備えている人
状況判断が素早くでき、臨機応変に行動できる柔軟性も重要です。同時に、細かいミスを防ぐ注意力やスケジュール管理能力など、正確さも兼ね備えている人が理想的と言えるでしょう。効率的なルートを選択したりする判断力も求められます。
また、郵便物の種類に応じて適切な配達方法を選んだり、お客様の要望に柔軟に対応したりできることも大切です。責任感を持って最後まで業務をやり遂げる姿勢があれば、信頼される配達員として活躍できます。
細やかな気配りができたり、几帳面な性格だったりする人は、この仕事に向いているといえるでしょう。
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7.郵便配達アルバイトはきつい中にもやりがいの多い仕事
郵便配達のバイトは体力的にきついことは確かですが、それ以上にやりがいとメリットが多い仕事だということが分かりました。
重労働を乗り越えられる体力と明るいコミュニケーション力があれば、郵便配達は最高のバイトになるはずです。きつさをポジティブに捉えて楽しみながら働けるか、それが郵便配達との相性を分けるポイントと言えるでしょう。
体力に自信があったり、人とのコミュニケーションを大切にしたりできる人には、社会貢献度の高いやりがいのある仕事として強くおすすめできます。少しでも興味をもった方は、ぜひ郵便配達バイトにチャレンジしてみてください。
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