「トラックドライバーの平均年収っていくらなんだろう」「大型と中型では給料にどれくらい差があるの?」
転職を検討している方なら、まず気になるのがリアルな年収相場ではないでしょうか。
厚生労働省の最新データ(令和7年賃金構造基本統計調査)によると、トラックドライバーの平均年収は、大型で約507万円、中小型で約449万円です。
大型は日本の給与所得者の平均(478万円)を上回る水準で、車種や働き方、会社選びによっては、さらに高い収入を目指せる求人もあります。
この記事では、公的な統計と業界団体のデータをもとに、車種別・地域別・年代別の年収相場と近年の動きを解説。さらに、未経験・普通免許から年収アップを目指す具体的なステップまで紹介します。
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- 大型・中小型・けん引など車種別のトラックドライバー平均年収(令和7年最新データ)
- 地域別・年代別の年収相場と、近年の年収の動き
- 「年収が低い」と言われる理由と2024年問題後の実態
- 未経験・普通免許から年収アップを狙う具体的なステップ
1.トラックドライバーの平均年収はいくら?
まず大前提として、トラックドライバーの年収は「日本の平均より低い」というイメージを持っている方が多いですが、実態はどうでしょうか。
以下のデータで確認していきましょう。
| 区分 | 平均年収 | 出典 |
|---|---|---|
| 大型トラックドライバー (営業用大型貨物自動車運転者) | 約507万円 | 厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」 |
| 中小型トラックドライバー (営業用貨物自動車運転者(大型車を除く)) | 約449万円 | 同上 |
| 日本の給与所得者平均 | 478万円 | 国税庁「令和6年分 民間給与実態統計調査」 |
※賃金構造基本統計調査の年収は、職種別の統計表をもとに「きまって支給する現金給与額×12か月+年間賞与その他特別給与額」で算出した目安です(企業規模10人以上)。
※スマートフォンでは表を横にスクロールできます。
大型トラックドライバーの平均年収約507万円は、日本の給与所得者平均(478万円)を上回っています。
一方で、中小型トラックドライバーは約449万円と、平均をやや下回ります。「トラックドライバー=低賃金」とひとくくりにはできず、車種によって年収水準が異なるのが実態です。
POINT
大型ドライバーの平均年収は日本の給与所得者平均を上回っています。中小型からスタートする場合も、大型へのステップアップや働き方の選び方次第で年収アップを目指せます。
参照
厚生労働省「賃金構造基本統計調査(e-Stat)」
国税庁「令和6年分 民間給与実態統計調査」
2.トラックドライバーの仕事とは

トラックドライバーは、日本のインフラを支えるなくてはならない存在ですが、どのような業務となっているのでしょうか。
まずは具体的な仕事の内容を確認していきましょう。
多彩な車種と免許:軽トラから巨大トレーラーまで
扱う車両は、普通免許で運転できる小型トラックから、最大積載量10トンを超える大型トラック、そして連結して走るトレーラーまで多岐にわたります。
車両が大きくなるほど責任は増しますが、そのぶん給料という形でリターンが返ってくる傾向があります。
まずは普通免許で運転できる小型トラックからスタートし、会社の「免許取得支援制度」を使って準中型、中型、大型へとステップアップしていくのが一般的です。
なお、2017年3月12日以降に取得した普通免許で運転できるのは、車両総重量3.5トン未満のトラックまでです。
一般に「2トントラック」と呼ばれる車両は、準中型免許が必要になることが多いため、求人票で運転する車両と必要な免許を確認しておきましょう。
参照:警視庁「準中型自動車・準中型免許の新設について」
仕事内容は「距離」と「運ぶもの」で変わる
トラックドライバーの仕事スタイルは、大きく二つに分かれます。
| 地場配送 | 決まったエリア内の店舗や企業を回る業務 |
| 長距離輸送 | 県をまたいで数百キロを走る業務 |
地場配送は、毎日決まった時間に帰宅できるため、家族との時間を大切にしたい人に向いています。
一方、長距離輸送は、数日間家を空けることもありますが、一人の時間を楽しみながら、手当でガッツリ稼ぎたいプロに選ばれています。
運ぶものも、食品や日用品から、精密機器、石油、車まで様々です。力仕事が少ない「パレット輸送」や「タンクローリー」など、体力の消耗を抑えつつ高年収を維持できる仕事も数多く存在します。
トラックドライバーの1日の流れ
地場配送と長距離輸送、それぞれの1日の流れを紹介します。
| 【地場配送】タイムスケジュール | |
|---|---|
| 08:00 | 出勤・点検・チェック |
| 08:30 | 荷物の積み込み開始 |
| 09:30 | 配送出発(近隣エリア) |
| 12:00 | 休憩(1時間) |
| 13:00 | 午後の配送・集荷作業 |
| 16:30 | 帰社・翌日の準備 |
| 17:30 | 日報提出・退社 |
| 【長距離輸送】タイムスケジュール | |
|---|---|
| 18:00 | 出勤・積み込み |
| 20:00 | 高速で目的地へ(夜間走行) |
| 00:00 | SAで4時間の休息・仮眠 |
| 04:00 | 運転再開(ラストスパート) |
| 08:00 | 目的地到着・荷下ろし |
| 09:00 | 休息または復路準備 |
※運行の一例です。改善基準告示では、トラック運転者の1日の拘束時間は原則13時間以内(最大15時間)と定められており、実際の運行スケジュールは会社や運行内容によって異なります。
参照:厚生労働省「自動車運転者の労働時間等の改善のための基準(改善基準告示)」
地場配送:毎日決まったリズムで働けるのが最大の魅力
地場配送は、朝の出勤から夕方の退社までがほぼ固定のスケジュールで進みます。
出社後はアルコールチェックと点呼、日常点検を済ませ、その日の配送ルートに合わせて荷物を積み込みます。
日中は担当エリア内の店舗や事業所を数件〜十数件まわり、荷降ろしと集荷を繰り返すのが基本です。
1件あたりの距離は短いものの、降ろす回数が多いぶん体を動かす場面は多め。夕方には帰社して洗車と翌日の準備を行い、日報を提出して業務終了となります。
拘束時間はおおむね9〜10時間程度で、残業も読みやすく、毎日自宅に帰れるのが地場配送の強みです。「子どもの行事に合わせて休みたい」「夜は家族と過ごしたい」という人には、この働き方が向いています。
長距離輸送:夜間走行で距離を稼ぎ、手当で収入を伸ばす
一方の長距離輸送は、夕方から翌朝にかけて動くのが基本パターンです。
夕方に出勤して積み込みを行い、交通量が落ち着く夜間に高速道路で一気に距離を稼ぎます。渋滞が少なく走りやすいうえ、深夜手当や運行手当が加算されるため、収入面でも効率的です。
深夜帯にはサービスエリアなどで休息・仮眠をとります。これは体力面の理由だけでなく、改善基準告示で連続運転は4時間までとされ、その後30分以上の中断が必要と定められているためです。
仮眠後は目的地へ向かい、朝の到着後に荷降ろしを行います。
荷降ろし後は、そのまま復路の荷物を待つケースや、車中で休息をとって翌日に備えるケースなど会社によってさまざまで、1回の運行が2〜3日にわたることも珍しくありません。
そのぶん手当は厚く、一人の時間を大切にしたい人・まとまった収入を得たい人に選ばれています。
同じ「ドライバー」でも生活リズムは正反対
このように、地場配送と長距離輸送では働く時間帯も、家に帰れる頻度もまったく異なります。
年収だけで比較するのではなく、「毎日帰宅できる安定を取るか」「拘束される代わりに稼ぐか」という視点で選ぶことが、入社後のミスマッチを防ぐポイントです。
求人票を見る際は、給与額だけでなく拘束時間・実働時間・休憩の取り方まで確認しておくと安心です。
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トラックドライバーへの転職を考えるうえで、「自分が本当に向いているかどうか」と不安に思っていませんか?こちらの記事では、トラックドライバーに向いている人・向いていない人の特徴を詳しく解説しています。
3.【車種別】大型・中型・トレーラーの年収比較と推移

トラックドライバーの収入は、扱う車両の大きさで大きく変動します。
また、近年の年収の動きを見ると、上昇傾向が続いています。
車種・職種別の平均年収|けん引・大型・中型
全日本トラック協会の調査では、トラックの種類ごとに賃金が集計されています。
男性運転者の「賃金+賞与の1か月平均」を12倍して年収に換算すると、次のとおりです。
| 車種(男性運転者) | 賃金+賞与 (1か月平均) | 年収換算(試算) | 運転に必要な主な免許 |
|---|---|---|---|
| けん引(トレーラー) | 460,800円 | 約553万円 | 大型免許など+けん引免許 |
| 大型 | 420,200円 | 約504万円 | 大型免許 |
| 準中型 | 392,300円 | 約471万円 | 準中型免許 |
| 中型 | 356,300円 | 約428万円 | 中型免許 |
| 男性運転者平均 | 404,100円 | 約485万円 | ― |
※全日本トラック協会「2024年度版 トラック運送事業の賃金・労働時間等の実態」第3表(令和6年5〜7月支給分、有効回答565社)をもとに、1か月平均額×12で編集部が試算。
※同調査は回答事業者のデータによる集計で、タンクなど特殊輸送の分野は調査対象外です。
※車種の区分は乗務している車両によるもので、免許の種類とは関係ありません。
けん引(トレーラー)運転者が最も高く、次いで大型運転者という結果です。専門的な技術が求められる車両ほど、賃金が高くなる傾向があります。
なお、同調査の大型運転者の賃金のうち、歩合給や時間外手当などの「変動給」が占める割合は47.1%と、男性運転者のなかで最も高くなっています。
運行手当や時間外手当など、働き方によって収入が大きく変わりやすいのが大型ドライバーの特徴です。
参照:全日本トラック協会「2024年度版 トラック運送事業の賃金・労働時間等の実態(本編抜粋)」
走行距離別(長距離・中距離・地場)の働き方と収入の特徴
同じ大型ドライバーでも、走行距離によって働き方と収入の構成が変わります。
| 区分 | 働き方の特徴 | 収入面の特徴 |
|---|---|---|
| 長距離 | 数日間の泊まりを伴う運行がある。夜間走行が中心になりやすい | 運行手当・深夜手当などが加算されやすく、収入を伸ばしやすい |
| 中距離 | 日帰り〜1泊程度の運行が中心 | 長距離と地場の中間。会社の手当の設計によって差が出やすい |
| 地場 | 毎日帰宅でき、生活リズムを保ちやすい | 手当は長距離より少なめになりやすい一方、残業時間が読みやすい |
※一般的な傾向をまとめたものです。実際の給与や手当は会社・運行内容によって異なります。
長距離は稼ぎやすい反面、拘束時間が長くなります。地場は手当が少なめになりやすいものの、毎日自宅に帰れる安定した生活リズムを維持できます。
どちらを選ぶかは、ライフスタイルとの兼ね合いで判断しましょう。求人を比較するときは、月給の額だけでなく運行手当や深夜手当の有無と金額まで確認するのがポイントです。
トラックドライバーの年収の動き|近年は上昇傾向
トラックドライバーの賃金は、近年上昇傾向にあります。
- 厚生労働省の賃金構造基本統計調査では、大型トラックドライバーの平均年収は、令和6年調査の約492万円から、令和7年調査では約507万円に上がっています。
- 全日本トラック協会の調査でも、令和6年5〜7月の男性運転者の1か月平均賃金は360,300円で、前年比8.0%増となりました。
上昇の背景には、主に次のような動きがあります。
- 物流ニーズの高まり:インターネット通販の伸長にともない、宅配便などの輸送需要が拡大
- 深刻なドライバー不足:job tagによると、トラックドライバーの有効求人倍率は2.94倍(令和7年度)と高い水準
- 運賃水準の見直し:国土交通大臣が告示する「標準的な運賃」が令和6年3月に改定され、適正な運賃の収受に向けた取組みが進行
- 働き方改革:令和6年4月から時間外労働の上限規制が適用され、長時間労働に頼らない待遇改善が求められている
参照
全日本トラック協会「2024年度版 トラック運送事業の賃金・労働時間等の実態(本編抜粋)」
厚生労働省 job tag「トラックドライバー」
全日本トラック協会「一般貨物自動車運送事業に係る標準的な運賃」
▼トラックドライバーの年収をさらに上げたい方へ
車種のステップアップや資格の取得など、トラックドライバーが収入を上げるための具体的な方法は、こちらの記事で解説しています。
4.【地域別】ブロック別の年収と地域差
全日本トラック協会の調査では、地方運輸局の単位で地域別の賃金が集計されています。
男性運転者の「賃金+賞与の1か月平均」を年収に換算すると、次のとおりです。
| 順位 | 地域(男性運転者) | 賃金+賞与 (1か月平均) | 年収換算(試算) |
|---|---|---|---|
| 1 | 関東 | 435,000円 | 約522万円 |
| 2 | 近畿 | 404,800円 | 約486万円 |
| 3 | 中部 | 397,200円 | 約477万円 |
| 4 | 中国 | 394,900円 | 約474万円 |
| 5 | 九州 | 384,300円 | 約461万円 |
| 6 | 四国 | 380,800円 | 約457万円 |
| 7 | 北陸信越 | 368,700円 | 約442万円 |
| 8 | 北海道 | 345,500円 | 約415万円 |
| 9 | 東北 | 325,700円 | 約391万円 |
| 10 | 沖縄 | 286,100円 | 約343万円 |
| ― | 全国平均 | 404,100円 | 約485万円 |
※全日本トラック協会「2024年度版 トラック運送事業の賃金・労働時間等の実態」第4表(令和6年5〜7月支給分)をもとに、1か月平均額×12で編集部が試算。けん引・大型・中型・準中型・普通の男性運転者の集計です。
※スマートフォンでは表を横にスクロールできます。
関東が最も高く、近畿・中部と続きます。
一方で、東北や沖縄は全国平均を大きく下回っており、地域によって100万円以上の差があります。
都市部を抱える地域は、企業や物流拠点が集中して物量が多く、賃金も高くなりやすいと考えられます。
POINT
地方で働く場合も、大手企業の拠点や、手当・賞与の水準が高い会社を選ぶことで、地域の平均を上回る年収を目指せます。都道府県ごとの目安は、厚生労働省のjob tag「トラックドライバー」で都道府県を選択すると確認できます。
参照
全日本トラック協会「2024年度版 トラック運送事業の賃金・労働時間等の実態(本編抜粋)」
厚生労働省 job tag「トラックドライバー」
5.【年代別】20代から60代の年収推移
ドライバーの年収は、経験を重ねるごとに上昇していく傾向があります。
全日本トラック協会の調査から、男性の大型運転者の年代別年収(試算)を見てみましょう。
| 年代(男性・大型運転者) | 賃金+賞与 (1か月平均) | 年収換算(試算) |
|---|---|---|
| 20〜29歳 | 388,600円 | 約466万円 |
| 30〜39歳 | 415,900円 | 約499万円 |
| 40〜49歳 | 432,900円 | 約519万円 |
| 50〜59歳 | 433,400円 | 約520万円(ピーク) |
| 60〜64歳 | 390,800円 | 約469万円 |
| 65歳以上 | 306,900円 | 約368万円 |
※全日本トラック協会「2024年度版 トラック運送事業の賃金・労働時間等の実態」第7表(令和6年5〜7月支給分)をもとに、1か月平均額×12で編集部が試算。
※20歳未満はデータなし。
このデータから分かるとおり、男性の大型運転者は20代で年収400万円台後半に届き、40〜50代で約520万円のピークを迎えます。
20代と50代の差は約54万円で、年齢による賃金の伸び方は比較的ゆるやかです。
若いうちから一定の収入を得やすい一方で、年収を大きく伸ばすには、車種のステップアップや手当の厚い働き方を選ぶことがカギになります。
20代から実務経験を積み、大型やけん引へとステップアップすることで、30代以降に平均を上回る年収を目指すことも可能です。
参照:全日本トラック協会「2024年度版 トラック運送事業の賃金・労働時間等の実態(本編抜粋)」
6.トラックドライバーの年収が「低い」と言われる理由と2024年以降の実態
「トラックドライバーは年収が低い」というイメージはなぜ生まれたのでしょうか。
その背景と、2024年問題以降の動きを整理します。
「年収が低い」と言われてきた3つの理由
- 基本給が低く、手当で稼ぐ構造になりやすい
全日本トラック協会の調査では、男性の大型運転者の賃金のうち、歩合給や時間外手当などの変動給が47.1%を占めています。求人票の基本給だけを見ると、実際の収入より低く見えてしまうことがあります。 - 長時間労働で稼ぐイメージが強かった
「走れば走るほど稼げる」という働き方が目立ち、時間あたりで考えると「割に合わない」というイメージが広まりました。 - 車種によっては平均を下回る
中小型トラックドライバーの平均年収は約449万円で、日本の給与所得者平均(478万円)を下回ります。車種や働き方をひとまとめにした印象が、「年収が低い」というイメージにつながっています。
2024年問題以降、年収構造はどう変わったか
2024年4月から、トラックドライバーにも時間外労働の上限規制(年960時間)が適用されました。残業代に頼って収入を得ていた人にとっては、収入が減る要因になり得ます。
一方で、業界全体では次のような変化も進んでいます。
| 変化の内容 | ドライバーへの影響 |
|---|---|
| 標準的な運賃の改定(令和6年3月) | 適正な運賃を収受しやすくなり、賃金に回せる原資が増える余地がある |
| 荷待ち・荷役時間の削減の取組み | 拘束時間や体力的な負担の軽減につながる |
| パレットなど荷姿の工夫 | 手積み・手降ろしの負担が減り、長く働きやすくなる |
| 人手不足の加速 | ドライバーの採用ニーズが高く、待遇改善が求められている |
POINT
2024年以降は、長時間労働に頼らずに収入を確保できる会社かどうかが、これまで以上に重要になっています。
求人を比較するときは、基本給と手当のバランス、残業時間の目安、賃上げの実績を確認しましょう。
参照
厚生労働省 job tag「トラックドライバー」
全日本トラック協会「2024年度版 トラック運送事業の賃金・労働時間等の実態(本編抜粋)」
7.大手運送会社の特徴と、会社選びのポイント
福利厚生や教育体制が整っている大手は、未経験者がキャリアをスタートさせる場所としても有力な選択肢です。
主な大手運送会社の特徴を見てみましょう。
| 企業名 | 主な事業の特徴 |
|---|---|
| 西濃運輸 | セイノーホールディングスの中核会社。企業間の路線(特別積合せ)輸送を中心に展開 |
| 佐川急便 | SGホールディングスの中核会社。企業間の荷物を中心とした宅配便事業を展開 |
| ヤマト運輸 | ヤマトホールディングスの中核会社。「宅急便」を中心に個人・法人向けの輸送を展開 |
| 福山通運 | 企業間の路線(特別積合せ)輸送を中心に展開 |
| 日本通運 | NIPPON EXPRESSホールディングスの中核会社。国内外の総合物流を展開 |
※ドライバーの給与は職種・地域・雇用形態によって大きく異なるため、各社の公式採用サイトの募集要項で確認してください。
大手運送会社の給与を比較するときのポイント
大手運送会社の給与を比べるときは、会社全体の平均年収ではなく、応募する職種・勤務地の募集要項を確認することが大切です。
同じ会社でも、集配ドライバーと長距離の幹線輸送ドライバーでは、給与体系や手当が異なります。
月給の額だけでなく、賞与の実績、各種手当、住宅手当や寮などの福利厚生まで含めて比較しましょう。
佐川急便・ヤマト運輸については、公式の求人情報をもとに給与を解説した記事もあわせてご覧ください。
飲料・専門物流の特徴
飲料メーカー系の配送会社や、特定の商材を専門に扱う物流会社も選択肢のひとつです。
- 飲料配送 夏場など季節によって物量が増えやすく、繁忙期に手当が増えることがあります。
- 専門物流 危険物や精密機器など、特殊な知識や資格が求められる分野では、専門性が評価されやすい傾向があります。
中小企業で年収アップを実現するコツ
必ずしも大手が正解とは限りません。
中小規模の運送会社でも、特定の荷主と安定した取引がある会社や、専門性の高い輸送を担う会社では、相場を上回る条件を提示するケースがあります。
経営者との距離が近いため、頑張りが評価に反映されやすく、役職者に抜擢されるスピードが早いのも中小企業ならではのメリットです。
一方で、会社ごとの差が大きいため、賞与の実績や昇給の仕組み、残業時間の目安は、面接などで具体的に確認しておきましょう。
▼あわせて読みたい
大手・中小問わず、運送会社を選ぶ際には各社の特徴や職種、転職事情をしっかり把握することが重要です。こちらの大手運送会社15社の詳細情報をまとめた記事で、各社の強みや待遇を比較し、転職先選びの参考に役立ててください。
8.未経験・普通免許から年収アップを狙うロードマップ
「普通免許しかない」と不安に感じる必要はありません。
人手不足が続く今、入社後の免許取得を支援し、未経験者を育成する企業が増えています。
【STEP1】免許取得支援制度を使って費用を抑えて大型へ
「普通免許しかない」という方は、多くの企業が導入している「免許取得支援制度」を活用しましょう。
免許取得支援制度とは
入社後に準中型・中型・大型免許やけん引免許の取得費用を、会社が全額または一部負担してくれる制度です。一定期間内に退職した場合は費用の返還を求める規定を設けているケースもあるため、事前の確認が必要になります。
まずは普通免許で運転できる小型トラック(車両総重量3.5トン未満)からスタートし、給料をもらいながら準中型・中型・大型免許を取得していくのが王道のステップアップルートです。
なお、2017年3月11日以前に取得した普通免許は「5トン限定準中型免許」として扱われ、車両総重量5トン未満のトラックまで運転できます。
また、一定の特例教習を修了すれば、19歳から大型免許を取得することも可能です。
この制度がある会社を選ぶことで、平均年収が約507万円の大型ドライバーへの道を、費用を抑えて目指せます。
参照
警視庁「準中型自動車・準中型免許の新設について」
厚生労働省 job tag「トラックドライバー」
【STEP2】経験を積み「大型×長距離」で収入を伸ばす
大型免許を手に入れたら、次は「長距離」も視野に入れましょう。
大型ドライバーの賃金は、運行手当や時間外手当などの変動給が占める割合が大きいのが特徴です。
長距離は拘束時間が長いぶん、運行手当や深夜手当が加算されやすく、収入を伸ばしやすい働き方です。
収入アップにつながる具体的な行動
- 最短ルートの選定と渋滞予測による効率的な運行
- 無事故・無違反の徹底による信頼獲得
- 丁寧な荷扱いと荷主への報告・連絡・相談
2024年以降は、時間外労働の上限規制により、長時間労働だけで稼ぐ働き方は難しくなっています。
長距離を選ぶ場合も、法令を守った運行管理のもとで、手当や基本給の水準が高い会社を選ぶことが大切です。
【STEP3】けん引・危険物などの専門輸送で、さらに上を目指す
さらに年収アップを目指すなら、けん引(トレーラー)や危険物輸送など、専門性の高い分野が選択肢になります。
全日本トラック協会の調査では、男性運転者のなかで最も賃金が高いのはけん引運転者でした。
トレーラーの運転にはけん引免許、危険物の輸送には危険物取扱者、高圧ガスの輸送には高圧ガス移動監視者の資格が必要で、資格が必要なぶん担い手が限られ、待遇に反映されやすいと考えられます。
ただし、統計上の平均年収(大型で約507万円)から考えると、年収1000万円のような水準は限られたケースです。
歩合の割合や手当の条件、拘束時間まで確認したうえで、自分に合った働き方を選びましょう。
▼あわせて読みたい
年収水準が高い大型トラックドライバーについては、こちらの記事で詳しく解説しています。給与比較や収入アップのための具体的なコツを丁寧に解説しているので、今後のキャリア設計を考える際の参考にしてください。
9.高時給でホワイトな「お宝求人」を探すコツ
未経験者が陥りやすい「ブラック企業」を回避し、条件のよい職場を見つけるための具体的な方法を紹介します。
ホワイト企業を見抜く「検索ワード」
求人サイトで検索する際、単に「大型 ドライバー」と入れるだけでは不十分です。
働きやすい環境を探すなら、以下のような単語を組み合わせてみてください。
- 「昇給あり」
- 「完全週休2日制」
- 「賞与年2回」
- 「退職金制度」
- 「手当充実」など
注意
「やる気次第でインセンティブ100万も」など極端な文句がある場合は、基本給が低く設定されているリスクがあるため注意が必要です。
求人が増えやすい時期とタイミングを活用する
求人の数や内容は、時期によって変わることがあります。
次のようなタイミングは、求人をこまめにチェックしておくとよいでしょう。
- ① 年度の切り替え前後:増員募集が出やすい
- 注目のポイント:企業の決算や新年度の体制づくりが進むタイミングです。
- 理由:欠員補充だけでなく、事業拡大にともなう増員の募集が出ることがあります。
- ② 大型連休明け:人の動きが活発になる
- 注目のポイント:お盆休みや年末年始などの長期休暇が明けた直後です。
- 理由:連休を境に転職を考える人が増え、欠員補充の募集が出ることがあります。
使うべき求人サイトとエージェントの選び方
総合求人サイトに加えて、ドライバー職に特化した求人サイトも活用すると、車両の種類や運行内容など、ドライバー特有の条件で求人を絞り込みやすくなります。
おすすめのトラック転職サイトは、こちらの記事で比較しています。
▼トラック転職サイトおすすめ15選|経験別や転職のコツなど紹介
また、エージェントを利用する場合は、カラフルエージェント ドライバーなど、ドライバー業界に詳しい担当者がいるサービスを選ぶのがいいでしょう。
「お宝求人」をさらに絞り込むホワイト企業の見極め方
- 荷主から直接仕事を受けている(元請け)会社の求人
下請け構造が浅いほど中間マージンが少なく、運賃をドライバーの待遇に回しやすい傾向があります。 - 固定給と歩合のバランスが明確な求人
「無事故手当」や「運行効率手当」などの条件が明確な会社は、技術や実績が収入に反映されやすくなります。 - 運行の効率化に取り組んでいる会社の求人
業務用端末の導入や高速道路の利用ルールが整っている会社は、無理のない運行で効率よく働きやすくなります。
10.【Q&A】トラックドライバーの年収に関する疑問
-
トラックドライバーの平均年収はいくらですか?
-
厚生労働省の令和7年賃金構造基本統計調査によると、大型トラックドライバーの平均年収は約507万円、中小型は約449万円です。日本の給与所得者平均(478万円)と比べると、大型は上回り、中小型はやや下回ります。車種・地域・働き方によっても差が出ます。
-
トラックドライバーの年収は上がっていますか?
-
近年は上昇傾向にあります。大型トラックドライバーの平均年収は、令和6年調査の約492万円から令和7年調査で約507万円に上がりました。全日本トラック協会の調査でも、令和6年の男性運転者の1か月平均賃金は前年比8.0%増となっています。背景には、ドライバー不足や運賃水準の見直しなどがあります。
-
未経験でも生活できる給料はもらえますか?
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求人の目安として、job tagではトラックドライバーのハローワーク求人賃金が月額29.5万円(令和7年度)と紹介されています。有効求人倍率も2.94倍と高く、未経験者を採用して育成する企業も増えています。実際の給与は車種や地域、会社によって異なるため、月給だけでなく手当や賞与の条件まで確認しましょう。免許取得支援制度を使って大型へステップアップすれば、さらに年収アップを目指せます。
-
将来、自動運転で仕事がなくなりますか?
-
当面は、ドライバーが担う業務が多く残ると考えられます。荷物の積み降ろしや、狭い道での配送、荷主とのやり取りなど、運転以外の業務も多いためです。むしろ人手不足が続いており、自動運転などの技術は、ドライバーの負担を軽減するサポートとして活用が進むとみられます。
-
2024年問題でトラックドライバーの年収は減りましたか?
-
残業代に頼って収入を得ていた人は、収入が減る可能性があります。一方で、運賃水準の見直しや人手不足を背景に、賃金の引き上げに取り組む会社もあり、全日本トラック協会の調査では令和6年の男性運転者の賃金は前年より増加しています。会社によって差が大きいため、基本給と手当のバランスや、賃上げの実績を確認することが大切です。
11.トラックドライバーの年収は「選び方」で大きく変わる
この記事で解説したとおり、トラックドライバーの年収は一律ではなく、車種・地域・走行距離・年代の組み合わせによって大きく変わります。
この記事のまとめ
- 大型ドライバーの平均年収は約507万円で、日本の給与所得者平均(478万円)を上回る。中小型は約449万円
- 車種別ではけん引(トレーラー)が最も高く、次いで大型
- 地域別では関東が最も高く、地域によって100万円以上の差がある
- 賃金は近年上昇傾向。2024年以降は、長時間労働に頼らず収入を確保できる会社選びが重要
- 普通免許・未経験からでも、免許取得支援制度を活用すれば大型ドライバーへステップアップできる
「どの車種・どの地域・どの働き方が自分に合っているか」を整理したうえで求人を探すことが、年収アップへの近道です。
一人での情報収集に限界を感じたら、専門エージェントを活用するのが賢明です。
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