大手運送会社おすすめ15社｜特徴や転職成功のポイントなど

運送業界への転職を考えているなら、大手企業の特徴や強みを理解することが成功への第一歩です。

本記事では各社の特徴などを詳しく解説し、転職時に確認すべき重要なチェックポイントもご紹介します。

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1．大手運送会社の定義

大手運送会社の定義は、法的に明確に定められているわけではありませんが、一般的に以下の要素を総合的に考慮して判断されます。

2．運送業界の現状と課題

運送業界は深刻なドライバー不足に直面しており、高齢化と若年層の参入減少が主な要因となっています。長時間労働や低賃金といった労働環境の問題も解決が急務です。

一方で、EC市場の拡大により宅配需要は増加し続けており、効率化が求められています。

上記が今後の重要な課題となっています。業界全体での協力と政府の政策支援により、これらの課題を解決し、社会インフラとしての物流機能を維持・発展させることが不可欠です。

3．大手運送会社15社の特徴と強み

運送業界には多くの企業が存在しますが、ここでは特に注目すべき大手運送会社15社の特徴と強みを詳しく見ていきましょう。

ヤマトホールディングス

ヤマトホールディングスは1919年創業の日本最大手物流企業で、宅配便サービスで46.7％の国内シェアを誇ります。約18万人の社員、6万人のセールスドライバーを擁し、年間23億個の荷物を取り扱っています。

全国2,900拠点の営業所と100％のネットワークカバー率で社会インフラを支えており、海外約130事業所でグローバル展開も推進。

基盤のエクスプレス事業からロジスティクス・グローバル事業、モビリティ事業まで多角的にサービスを展開する総合物流企業です。

▼ヤマト運輸のドライバー職について知りたい方は以下もご覧ください。

ヤマト運輸ドライバー職の仕事内容、年収、口コミ、キャリアについてまとめています。

SGホールディングス

SGホールディングスは飛脚宅配便を中核とする総合物流グループです。デリバリー・ロジスティクス・グローバル物流の3つの主要事業に加え、物流施設開発・賃貸を行う不動産事業、ITシステム開発やデジタライゼーション推進するトータルサポート事業を展開しています。

2万人超のスタッフによる人材派遣、損害保険代理店、燃料販売、私募リート運用まで幅広くサービスを提供し、物流を起点とした多角的事業により顧客の多様なニーズに対応しています。

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日本郵船

日本郵船は海運を基盤とする総合物流企業で、コンテナ船とターミナル運営の定期船事業を展開しています。世界最大規模120隻の船隊による自動車輸送、貨物特性に対応したドライバルク事業、エネルギー事業も手がけています。

さらに客船事業や不動産事業まで多角展開し、世界のエネルギー安定供給と社会インフラを支える企業です。

日本通運

日本通運は陸・海・空すべての輸送モードを組み合わせた総合物流サービスを提供する企業です。国内最大の倉庫面積とネットワークを保有し、トラック・鉄道・航空を利用した国内外輸送、3PLまで幅広く展開しています。

美術品輸送やセキュリティサービスなど専門輸送にも対応し、医薬品・航空宇宙・自動車・食品・半導体など各産業に特化したソリューションを提供しています。

アルプス物流

アルプス物流は、半世紀以上の経験を持つグローバル総合物流企業です。電子部品や車載電装品を中心に、保管・運送・フォワーディング・購買代行など多様なサービスを提供。

国内外約80拠点を展開し、中国・ASEAN・北米・欧州・インド・韓国で地域特化ソリューションを展開。製造業のものづくりを熟知し、顧客固有のニーズに応じた最適物流を実現する品質重視の企業です。

福山通運

福山通運は、多様な輸送・物流サービスを展開する総合物流企業です。ジェットオーバーナイトサービスや即日配達の福山グリーン便など、スピード重視のビジネス向けサービスが充実。

宅配便・クール便・引越便など個人向けサービスも提供し、全国122ヶ所の流通センターで荷物と情報を管理。iSTAR-2などのITシステムや代引・口座振替など決済サービスも備えた、法人・個人両方に対応する物流会社です。

近鉄エクスプレス

近鉄エクスプレス（KWE）は1948年創業のグローバル総合物流企業です。航空・海上貨物輸送を核とし、エレクトロニクス・ヘルスケア・自動車・航空機・エネルギーなど多様な産業に特化したロジスティクス・ソリューションを提供。

世界中の主要航空会社・船会社とのパートナーシップにより安定輸送を実現し、通関・保管・配送まで一貫したEnd-to-Endサービスで顧客のサプライチェーン最適化も支援しています。

ロジスティード(旧商号：日立物流)

ロジスティードは、3PL・重量機工・移転・フォワーディングの3つのコア事業を展開する総合物流企業です。データ分析とロジスティクス・エンジニアリング力を武器に、スマートウエアハウスやSCDOSなどのデジタル・ロジスティクス・ソリューションを提供。

グローバルネットワークを活用し、サプライチェーンの分析・設計・運営・改善を一貫して行い、顧客のコア事業発展のサポートもしています。

センコーグループホールディングス

センコーグループホールディングスは、物流事業を中核とする総合企業グループです。運輸・倉庫業から発展し、現在は物流、商事・貿易、ライフサポート、ビジネスサポート、プロダクトの5つの事業領域で展開しています。

物流では冷凍・冷蔵から住宅物流まで幅広く対応し、自社船舶による災害に強いネットワークを構築。介護・フィットネス・農業などの生活支援事業や、食品容器製造などのものづくり事業も手がけています。

鴻池運輸

鴻池運輸は1880年に創業した運輸・物流企業で、従業員約25,000名を擁する大手企業です。創業140年以上の歴史を持ち、鉄鋼業界との100年超のパートナーシップをはじめ、食品、化学品、医療、空港など幅広い業界で専門的な物流サービスを展開。

国内では24都道府県に70以上の倉庫拠点を構え、定温物流や国際物流にも強みを持ちます。特に製造業の生産工程請負からエンジニアリング、インド市場開拓まで手がけています。

セイノーホールディングス

セイノーホールディングスは、地域密着型の貨物運送事業と倉庫業を中心に展開しています。

路線乗務員や現場荷役管理といった職種から、ビジネスセンタースタッフなど多様な職種を募集しており、地域に根ざしたきめ細かなサービスを提供しています。

山九

山九は総合物流・エンジニアリング企業として、幅広いサービスを展開しています。一般物流では美術品輸送から超重量物輸送まで多様な輸送業務を担い、国際物流では世界規模のネットワークを活用した海上・航空貨物輸送を提供。

さらに3PLサービスによる物流コンサルティング、EPCによる設計・調達・建設の一貫サービス、化学系・鉄鋼系プラントのメンテナンス、機材レンタル事業まで手がけています。

日本水産

ニッスイ（日本水産株式会社）は、水産事業を中核とする総合食品企業です。漁業・養殖から加工、販売まで水産物のグローバルサプライチェーンを一貫して手がけ、水産資源の新しい価値創出に取り組んでいます。

物流事業では全国の冷凍・冷蔵倉庫ネットワークを活用した全温度帯物流サービスを提供しています。また、水産物や健康に関する研究・開発にも力を入れています。

ニチレイ

ニチレイは「冷力」を核とした総合食品企業で、マーケティング、サプライチェーンマネジメント、リスクマネジメント、コンプライアンスを柱とした経営基盤を構築しています。

加工食品事業では「本格炒め炒飯」が23年連続No.1、低温物流事業では226万トンの保管能力を保有し、南極観測隊や東京オリンピック選手への食材提供実績を持つ、「おいしい瞬間を届けたい」という志で社会に貢献する食のフロンティアカンパニーです。

4．大手運送会社への転職のチェックポイント

大手運送会社への転職を考える際には、いくつかの重要なチェックポイントがあります。

これらのポイントを確認することで、より良い職場環境を選択し、長期的なキャリア形成につなげることができます。

事業規模と安定性

企業の売上高、従業員数、拠点数を確認し、業界内での地位を把握しましょう。上場企業や歴史ある企業は安定性が高く、長期的なキャリア形成に有利です。

また、複数事業を展開する企業は景気変動に強く、事業間の異動機会もあります。財務状況や成長性も重要な判断材料となります。

労働条件と働き方改革

運送業界は労働環境の改善が進んでいます。2024年問題対応として残業時間規制や休日確保の取り組みを確認しましょう。

給与体系、昇進制度、福利厚生の充実度も重要です。ドライバー不足対策として処遇改善に積極的な企業を選ぶことで、より良い労働条件での勤務が期待できます。

技術革新への対応

自動運転技術、AIによる配送最適化、IoTを活用した車両管理など、最新技術の導入状況を確認しましょう。

デジタル化に積極的な企業は業務効率化が進んでおり、従業員の負担軽減にもつながります。また、技術習得の機会も多く、将来性の高いスキルを身につけることができます。

事業の多角化と将来性

単純な輸送業務だけでなく、3PL事業、倉庫業、国際物流、エンジニアリング事業など多角化している企業は安定性があります。

ECの拡大、コールドチェーンの需要増加、インフラ老朽化対応など、成長分野への参入状況を確認し、将来的なキャリアパスの可能性を検討しましょう。

教育・研修制度

運送業界では安全運転研修、フォークリフト技能講習、危険物取扱など専門資格の取得機会が重要です。企業独自の研修プログラム、資格取得支援制度、キャリアアップ支援の充実度を確認しましょう。

継続的な学習機会がある企業では、専門性を高めながら長期的なキャリア形成が可能です。

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5．大手運送会社への転職を成功させるために

大手運送会社への転職成功には、各社の事業特徴と強みを理解し、自身のキャリア目標に合致する企業を選択することが重要です。

ヤマトやSGホールディングスなどの総合物流企業から、山九やニチレイのような専門特化型企業まで、それぞれ独自の魅力があります。転職時は事業安定性、労働条件、技術革新への対応、多角化戦略、教育制度の5つのポイントを確認しましょう。

運送業界は2024年問題への対応や働き方改革により労働環境が改善されており、今が転職の好機といえるでしょう。