役員運転手の派遣・請負への就職を検討しているドライバーの方へ。
この記事では、未経験からでも安心してスタートできる役員運転手の仕事について、契約形態の違いや料金体系、メリット・デメリット、安心して働ける会社の選び方まで詳しく解説します。
- 派遣契約と請負契約の違いと、それぞれの働き方の特徴
- 役員運転手として安心して働ける会社を選ぶための具体的なチェックポイント
- 未経験からスタートできる研修制度や年収の目安
1.ドライバーズ・ナビゲーターとは?

ドライバーズ・ナビゲーターとは?
運転補助者・同乗ナビゲーター役の人材
具体的には下記の業務を行います。
つまり、人的な運転支援サービスとして派遣される同乗者のことを指します。機器ではなく、実際の人が派遣されてナビゲーション業務を担当する形態です。
実際には、ドライバーズナビゲーターという職種はほぼなく、タクシー・ハイヤー会社が募集しているドライバー職の呼称として使用されているようです。
2.役員運転手を外部委託する2つの契約形態|スポットと専属

役員運転手の外部委託には、必要な時だけ利用するスポット契約と、継続的に利用する専属契約があります。それぞれの特徴と料金体系を理解しておきましょう。
スポット契約(単発利用):必要な時だけ利用する柔軟性
スポット契約は、「1日だけ」「数時間だけ」といった単発のニーズに対応する契約形態です。
例えば、重要な会議やイベント時の送迎、空港への送迎、ゴルフ接待の往復など、利用シーンが限定的な場合に有効です。
必要な時だけプロのドライバーを確保できるため、コストを最小限に抑えられるメリットがあります。
専属契約(常駐型):管理コストを削減し専属利用する安定性
請負契約は、月曜日から金曜日の日中など、決まった曜日・時間帯で継続的にドライバーの提供を受ける契約形態です。
自社でドライバーを雇用するのと近い形で利用できますが、採用や労務管理、社会保険手続きなどは受託会社が行うため、企業の管理コストを大幅に削減できます。
また、ドライバーの急な欠勤時も代替要員が派遣されるため、業務が滞るリスクを回避できます。
料金相場の内訳(超過料金・深夜料金・宿泊費など)
料金体系は受託会社によって異なりますが、一般的に以下の要素で構成されます。
スポット契約
その他に、緊急オーダー料、運転手指名料などが掛かる場合があります。
参考:【東京】役員運転手派遣ガイド運営事務局|東京役員運転手派遣ガイド|役員運転手の利用料金相場
専属契約
専属契約は、月契約と年契約があり、平日5日間、1日8~9時間程度の勤務が標準となります。
役員のスケジュールに完全対応し、安定した送迎サービスを提供します。
月額料金は50万円~80万円程度、年間契約には通年の車両運行や車両管理サービスが含まれていることがあり、走行距離や拘束時間に関わる追加料金も少ないのが特徴です。
参考|役員運転手の利用料金相場 – 【東京】役員運転手派遣ガイド/日本交通横浜株式会社|日本交通横浜メディア|役員運転手派遣の費用とは?料金相場や業者の選び方を解説
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3.役員運転手を外部委託するメリット・デメリット

役員運転手として働く際は、外部委託の利点と留意点を理解しておくことが大切です。まずは働く側から見たメリットを確認しましょう。
主なメリット(利点)
- コストの最適化
自社で直接雇用する場合に発生する社会保険料、賞与、退職金などの固定労務費を変動費化できます。また、スポット利用により必要な時だけの支出に抑えることも可能です。 - 管理負担の軽減
ドライバーの採用活動、日々の労務管理、勤怠管理、休暇取得時の代替要員の手配といった煩雑な管理業務から解放されます。 - 専門スキルの活用
高度な運転技術、ビジネスマナー、守秘義務に関する教育を受けたドライバーのサービスを速やかに利用できます。
主なデメリット(留意点)
- 指揮命令権の制約
特に請負契約の場合、ドライバーに対して自社から直接的な業務指示(予定外の場所への立ち寄りなど)を行うことが難しく、柔軟な対応が制限される場合があります。 - 情報セキュリティリスク
ドライバーは役員の会話や送迎先など、企業の機密情報に触れる機会があります。受託会社の情報管理体制やドライバー教育が不十分な場合、情報漏洩のリスクとなります。 - ノウハウの非蓄積
運転業務を完全に外部化することで、自社内に運転技術や地理情報、役員の嗜好などを把握した人材が育ちにくくなる側面があります。
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4.派遣と請負の違いとは?

役員運転手として働く上で、派遣契約と請負契約の違いを正しく理解することは非常に重要です。契約形態によって指揮命令系統や働き方が大きく異なります。
契約形態①:労働者派遣契約(指揮命令権は派遣先)
労働者派遣契約の場合、派遣会社(派遣元)と雇用関係にあるドライバーが、派遣先に行き業務を行います。
この形態の最大の特徴は、ドライバーに対する指揮命令権が派遣先にあることです。
つまり、自社の担当者がドライバーに対し、「次は〇〇商事に向かってください」「ここで1時間待機してください」といった具体的な業務指示を直接出すことができます。
契約形態②:請負契約(指揮命令権が生じない)
請負契約は、実務上「車両運行管理業務委託契約」と呼ばれることが多いです。
この契約の場合、注文主は役員の送迎と車両の運行管理という業務そのものを、受託会社に委託します。
注文主は受託会社に対し、「A役員を9時に本社からB支店へ送迎する」といった業務の依頼はできます。
しかし、その業務を遂行するドライバーに対して直接的な指示(例:ルート変更の指示、予定外の場所への立ち寄り指示)を出すことは、原則としてできません。
派遣と請負の区分
仕事の完成を目的とする請負において、注文主が労働者に直接指示を出す関係がある場合、実質的には労働者派遣事業とみなされ、労働者派遣法の適用を受けます。
このため、請負形式で契約していても、指揮命令の実態によっては法的な扱いが変わる可能性があります。
参考:労働基準監督署|労働者派遣・請負を適正 に行うためのガイド
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5.安心して働ける運転手派遣(請負)会社の選び方

役員運転手として長く安心して働くためには、会社選びが重要です。特に未経験からスタートする場合、充実したサポート体制が整った会社を選びましょう。
研修制度とドライバーの質
役員運転手として働く際は、会社の研修制度が充実しているかを確認しましょう。入社時研修や定期研修、事故防止研修などが整備されている会社は、ドライバーの質を重視している証拠です。
運転技術だけでなく、守秘義務の遵守やビジネスマナー、緊急時対応能力なども研修で学べる環境であれば、安心して長く働くことができます。
事故対応体制と保険内容
事故対応体制と保険内容は、運転手派遣会社を選ぶ際の重要なポイントです。下記のポイントがそろっている会社か確認しましょう。
深夜・休日でも専任スタッフが対応可能な受付窓口の有無を確認しましょう。
事故発生時、担当者が迅速に現場へ急行できる体制と対応範囲を確認することが重要です。
示談交渉のサポートや、必要時の法的支援(弁護士紹介など)の有無を確認しましょう。
高額賠償リスクに備え、対人・対物ともに保険金額が無制限であることを必ず確認してください。
人身傷害保険の補償内容と、派遣先車両の車両保険の補償額・免責事項を確認しましょう。
契約前に保険証券の内容を確認し、補償範囲や免責事項を十分に理解することで、安心して働ける環境を選べます。
契約内容(派遣か請負か)の明確さ
契約形態が派遣か請負かによって、責任の所在や指揮命令系統が大きく異なります。派遣契約では派遣先が指揮命令権を持ちますが、請負契約では受託会社が管理責任を負います。
契約書で業務範囲、勤務時間、報酬体系、事故時の責任分担などが明確に記載されているか確認しましょう。曖昧な契約は労働トラブルの原因となります。
契約前に契約形態の違いを十分に理解し、不明点は必ず質問して、書面で明確にしておくことが重要です。
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6.役員運転手の派遣(請負)会社の比較・紹介

ここでは、役員運転手として安心して働ける代表的な派遣・請負会社を紹介します。各社の特徴や研修制度、待遇面を比較して、自分に合った会社を見つけましょう。
株式会社トーコー
トーコーの特徴
- 35年以上にわたり役員車・役員運転手サービスに特化
- 日本マーケティング大賞2冠達成
株式会社トーコーは、1988年設立以来、役員車運転手の派遣・請負を専門とする企業です。年間1,000人以上の応募者から厳選採用し、約700名のドライバーが在籍しています。
運転技能、接客マナー、情報管理の徹底教育を実施し、プライバシーマーク取得により高い情報管理体制を確立しています。
事故時の保険対応や代替要員の配置など、本社スタッフによる充実したバックアップ体制が特徴。8割が未経験、9割以上が65歳まで勤務し雇用延長する人も多数います。
国際ハイヤー株式会社
国際ハイヤーの特徴
- 創業100年を超える業界トップクラスのハイヤー専門企業
- 充実した教育体制と給与保証制度
国際ハイヤー株式会社は、創業100年を超える業界トップクラスのハイヤー専門企業です。
都内市場シェア10%、法人契約社数15,000社以上の実績を持ち、事業形態は請負業のため運転手への指揮命令は全て自社で行います。
VIP送迎で培った高度なサービスを提供し、人物重視の採用で99%が未経験からスタートしています。
約1ヶ月の入社研修や専任教官によるマンツーマン指導など充実した教育体制を整備し、平均年収約525万円、月収28万5千円の補償制度で安定した待遇を実現しています。
セントラルサービス株式会社
セントラルサービスの特徴
- 役員運転手の派遣・請負による自動車の運行・管理サービスを提供
- 正社員と業務委託の2種類の雇用形態
セントラルサービス株式会社は、役員運転手の派遣・請負を専門とする企業です。教育専任ドライバーを中心とした充実した研修制度が特徴で、未経験者でも安心してスタートできます。
研修内容は、車を使った実地シミュレーション訓練による運転技術指導、地理研究や運行ルート設定、ビジネスマナー、定期的な安全講習など多岐にわたります。
雇用形態は正社員と業務委託の2種類を用意し、週5日勤務で年収360万円から、時間外労働や休日勤務を含めると年収520万円程度が見込めます。
7.役員運転手の外部委託に関するよくある質問

役員運転手の仕事に関して、求職者からよく寄せられる質問とその回答をまとめました。就職を検討する際の参考にしてください。
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自社で車両を用意する必要はありますか?
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派遣・請負ともに車両は利用企業(発注側)が用意するのが基本です。
役員運転手派遣では、派遣会社が手配するのは運転手のみで、車両は利用企業が用意する必要があります。
請負(運行管理請負)では、お客様の役員車や社用車を使用し、その運転や整備、事故対応などをトータルで請け負うサービスとなっており、車両は利用企業が用意します。
ただし、一部の会社では自社の車が出せないときはハイヤーでの送迎も可能というサービスを提供している場合もあります。
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ドライバーの守秘義務はどのように担保されますか?
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信頼できる派遣・受託会社の多くは、ドライバーとの間で法的な秘密保持契約を締結しています。
加えて、入社時研修や定期的なコンプライアンス研修を通じて、守秘義務の重要性を教育しています。
契約前に、派遣・受託会社の情報管理体制や研修内容を確認することをおすすめします。
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派遣契約の3年ルールとは何ですか?
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役員運転手の派遣は通常、一般労働者派遣となり、同一派遣労働者の最長契約期間は3年と規定されています。
ただし、60歳以上の派遣労働者または派遣会社と無期雇用契約を結んでいる派遣労働者は、この3年の期間制限の対象外となります。
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8.役員運転手として安心して働くために
役員運転手の派遣・請負は、未経験者でも充実した研修制度により安心してスタートできる仕事です。派遣契約では派遣先から直接指示を受けますが、請負契約では受託会社の管理下で働きます。
会社選びでは、研修内容の充実度、24時間対応の事故サポート体制、対人・対物無制限の保険加入、契約内容の明確さを必ず確認しましょう。
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