「トラック運転手に転職して後悔した」という声の多くは、仕事そのものより「入社前に確認しなかった条件」が原因です。
この記事では、トラック運転手への転職で後悔する理由と、求人票・面接で確認すべきポイントをまとめました。
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- トラック運転手に転職して後悔する7つの理由
- 長距離・地場・ルート配送など、働き方別の後悔しやすいポイント
- 後悔しないために求人票・面接で確認すべきこと
1.トラック転職で後悔するのは「入社前のギャップ」が原因

トラック運転手は人手不足のため、未経験でも採用されやすい仕事です。
一方で、給料の内訳、拘束時間、荷物の積み降ろし方法といった条件は、会社によって大きく異なります。
後悔した人の話をよく聞くと、「仕事が合わなかった」よりも「聞いていた条件と違った」「入社前に確認していなかった」というケースが目立ちます。
裏を返せば、後悔の多くは入社前の確認で防げます。まずは公的データで、トラック運転手の働き方の全体像を確認しておきましょう。
データで見るトラック運転手の働き方
年収
大型トラック運転者の平均は約507万円、中小型トラック運転者は約449万円。
いずれも全産業平均(約546万円)を下回る。
労働時間
年間労働時間は大型トラック運転者が2,496時間、中小型トラック運転者が2,388時間。
全産業平均(2,076時間)より年間310〜420時間長い(大型は約2割、中小型は約1.5割増し)
「平均より低めの年収で、労働時間は長め」というのが全体の傾向です。
ただし、これはあくまで平均で、会社や働き方によって条件は大きく変わります。だからこそ、会社選びで後悔の有無が分かれます。
参考:厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」
2.トラック運転手に転職して後悔する7つの理由

ここでは、トラック運転手に転職した人が後悔しやすい理由を7つ紹介します。
各項目に「後悔しやすい人」もまとめたので、自分に当てはまらないか確認してみてください。
① 給料が思ったより少ない
最も多いのが、給料のギャップです。
求人票の「月給35万円以上」といった金額は、残業代や各種手当を含めた金額であることがほとんどです。固定残業代が含まれている場合、基本給は低めに設定されていることがあり、賞与や退職金の計算にも影響します。
歩合制の会社では、担当するルートや荷物の量によって月ごとの給料が変動します。
さらに2024年4月以降は、時間外労働の上限規制で残業が減り、「以前ほど稼げなくなった」というケースもあります(詳しくは4章で解説)。
後悔しやすい人:求人票の最高月給を基準に生活設計をした人
▼トラック運転手の年収事情について知りたい方はこちら
② 拘束時間が長い(荷待ちも含む)
トラック運転手の仕事は、運転している時間だけではありません。
出発前の点呼・車両点検、積み込み、荷降ろし、そして荷待ち(荷主の都合で積み降ろしを待つ時間)もすべて拘束時間に含まれます。
「運転時間は短いのに、毎日帰りが遅い」という不満は、この荷待ちが原因であることが多いです。
後悔しやすい人:「運転だけしていればいい」と考えていた人
③ 手積み・手降ろしで体がきつい
食品や飲料、引越しなどの現場では、段ボールやケースを手作業で積み降ろしすることがあります。毎日数百ケースを扱う現場もあり、腰を痛めて続けられなくなる人もいます。
一方、フォークリフトやパレット、カゴ台車を使う現場なら、体への負担は大きく変わります。同じトラック運転手でも、荷役の方法で体力的なきつさはまったく違います。
後悔しやすい人:荷物の積み降ろし方法を確認せずに入社した人
④ 休みが少ない・生活が不規則
早朝出発や夜間の運行、土日の稼働がある会社も少なくありません。長距離輸送では、数日間家に帰れないこともあります。
「子どもの行事に出られない」「家族と生活リズムが合わない」といった理由で後悔する人もいます。
後悔しやすい人:家族の予定に合わせて働きたい人、決まった時間に寝起きしたい人
⑤ 事故・違反のプレッシャーが大きい
トラックは車体が大きく死角も多いため、普通車より運転の難しさがあります。狭い道や納品先での接触事故も起こりやすく、精神的なプレッシャーを感じる人は少なくありません。
また、事故を起こしたときの修理費の負担ルールは会社によって異なります。入社後に知って驚くケースもあるため、事前の確認が必要です。
後悔しやすい人:大型車の運転経験が浅いまま、研修の少ない会社に入った人
⑥ 社内・荷主との人間関係
「一人の時間が長いから人間関係は楽」と思われがちですが、配車担当者、点呼をする運行管理者、荷主や納品先の担当者とは毎日やり取りがあります。
配車の偏りへの不満や、納品先での高圧的な対応がストレスになり、後悔する人もいます。一人の時間は長くても、人と関わる場面がゼロになるわけではない点は理解しておきましょう。
後悔しやすい人:人との関わりを完全に避けたくて転職した人
⑦ 「運転が好き」だけでは続かなかった
仕事の大半は、同じルートの繰り返しです。伝票処理や日報、車両点検といった地味な作業もあります。
また、渋滞の中で時間指定に追われながらの運転は、趣味のドライブとは別物です。「運転が好きだから」という理由だけで転職すると、イメージとの違いに戸惑うことがあります。
後悔しやすい人:ドライブの延長のような仕事をイメージしていた人
3.【働き方別】トラック転職で後悔しやすいポイント
トラック運転手の働き方は、運ぶ距離や車両の大きさによって大きく異なります。
後悔しやすいポイントも働き方ごとに違うため、自分に合った働き方を選ぶことが大切です。
| 働き方 | 主な車両・免許 | 後悔しやすいポイント | 向いている人 |
|---|---|---|---|
| 長距離輸送 | 大型トラック (大型免許) | 車中泊が多く家に帰れない日が続く/生活リズムが崩れやすい | 一人の時間が苦にならず、収入を優先したい人 |
| 地場・中距離配送 | 中型・4tトラック (中型・準中型免許) | 荷待ちや手積み・手降ろしで拘束時間が長くなりやすい | 毎日家に帰りたく、体力に自信がある人 |
| ルート配送 | 小型・2tトラック (普通・準中型免許) | 配送件数が多く体力を使う/会社によっては昇給の幅が小さい | 決まった時間・決まったルートで働きたい人 |
長距離輸送(大型トラック)
高速道路を使って都市間や県をまたいで荷物を運ぶ働き方です。運転時間が長く、手当がつきやすいため収入面では有利な傾向があります。
一方で、車中泊や数日間の運行が続き、家族と過ごす時間が減るのが後悔しやすいポイントです。2024年4月以降は拘束時間の規制が厳しくなり、運行の組み方を見直している会社も増えています。
▼大型トラックドライバーの年収について知りたい方はこちら
地場・中距離配送(中型・4tトラック)
近隣エリアの倉庫や店舗、工場などへ配送する働き方で、基本的に毎日帰宅できます。
後悔しやすいのは、荷待ちや荷役による拘束時間の長さです。特に手積み・手降ろしが中心の現場では、運転以上に体力を使います。
▼中型トラックの運転に必要な免許について知りたい方はこちら
ルート配送(小型・2tトラック)
決まった店舗や企業を決まった順番で回る働き方です。勤務時間が安定しやすく、未経験からでも始めやすいのが特徴です。
一方で、1日の配送件数が多く、積み降ろしの回数も多くなります。また、長距離輸送と比べると手当が少なく、収入が伸びにくいと感じる人もいます。
なお、2017年3月以降に取得した普通免許で運転できるのは車両総重量3.5トン未満のため、車両によっては準中型免許が必要です。
4.2024年問題でトラック運転手の働き方はどう変わった?
2024年4月から、トラック運転手にも時間外労働の上限(年960時間)が適用されました。あわせて、拘束時間や休息期間のルールを定めた「改善基準告示」も改正されています。
| 項目 | 改正前 | 2024年4月以降 |
|---|---|---|
| 1年の拘束時間 | 3,516時間以内 | 原則3,300時間以内 (労使協定で3,400時間まで) |
| 1か月の拘束時間 | 原則293時間以内 | 原則284時間以内 (労使協定で310時間まで・年6か月まで) |
| 1日の拘束時間 | 13時間以内 (上限16時間) | 13時間以内 (上限15時間、14時間超は週2回までが目安) |
| 1日の休息期間 | 継続8時間以上 | 継続11時間以上を基本とし、9時間を下回らない |
長時間労働は改善される方向に
規制の強化により、極端な長時間労働は減る方向にあります。法令を守っている会社なら、1日の休息時間も確保されやすくなりました。
一方で「残業代が減った」という声も
残業で稼いでいた人にとっては、労働時間が減ったぶん手取りが下がるケースもあります。これが、2024年以降に増えた新しい「後悔」のパターンです。
求人票の月給例が、規制前の残業時間を前提にした金額になっていないか確認しましょう。
会社選びの判断材料にもなる
裏を返せば、改善基準告示を守った運行ができているかどうかは、会社を見極める材料になります。面接では「1日の平均拘束時間」や「休息時間の確保」について質問してみましょう。
5.後悔しないために求人票・面接で確認すべきこと

ここまで紹介した後悔の理由は、ほとんどが入社前の確認で防げるものです。
求人票と面接で、次のポイントを確認しましょう。
| 確認項目 | 見るべきポイント | 後悔につながる例 |
|---|---|---|
| 月給の内訳 | 基本給・固定残業代・歩合の割合 | 「月給35万円」の大半が残業代込みだった |
| 拘束時間 | 始業〜終業の実時間、荷待ちの有無 | 運転時間は短いが荷待ちで1日の拘束が長い |
| 荷役作業 | 手積み・手降ろしか、フォーク・パレットか | 毎日数百ケースの手降ろしで体を壊した |
| 運行形態 | 日帰り・宿泊・車中泊の頻度 | 「地場中心」のはずが週2回の泊まり運行 |
| 休日 | 年間休日数、シフト固定か変動か | 土日休みと思っていたら月ごとにシフトが変動 |
| 研修制度 | 同乗研修の期間、独り立ちまでの目安 | 数日の同乗だけで一人で運行することになった |
| 事故時の負担 | 自己負担の規定、保険の内容 | 軽い接触事故で修理代の一部を請求された |
面接で確認したい質問例
- 1日の平均的な拘束時間と、始業・終業の時刻
- 荷待ちはどのくらい発生するか
- 手積み・手降ろしの割合はどのくらいか
- 求人票の月給例は、残業何時間を想定した金額か
- 未経験者の研修期間と内容(同乗研修は何日か)
- 事故を起こした場合の費用負担の扱い
- 担当するルートや車両はいつ決まるか
可能であれば、職場見学や同乗体験をお願いするのもおすすめです。
実際の荷役作業や職場の雰囲気を自分の目で確認できます。
聞きにくいことは転職エージェント経由で確認する
「実際の残業時間」や「事故時の負担」などは、面接で直接聞きにくいと感じる人も多いでしょう。転職エージェントを利用すれば、こうした条件を担当者経由で確認できます。
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6.トラック運転手に向いている人・後悔しやすい人
自分の性格や希望と照らし合わせて、チェックしてみてください。
| 向いている人 | 後悔しやすい人 |
|---|---|
| 一人で黙々と作業するのが苦にならない | 人と関わる場面を一切なくしたい |
| 運転が好きで、長時間でも集中が続く | 同じ作業の繰り返しが苦手 |
| 体を動かす仕事が好き、体力に自信がある | 腰や体力に不安があるのに荷役内容を確認していない |
| 時間を守ることにこだわれる | 時間に追われるとストレスを強く感じる |
| 早寝早起きなど、体調の自己管理ができる | 決まった時間に帰れないと困る |
| あいさつや基本的なやり取りができる | 求人の最高月給だけで会社を選ぶ |
「後悔しやすい人」に当てはまる項目があっても、トラック運転手を諦める必要はありません。
たとえば体力に不安があるならパレット・フォーク中心の現場を選ぶなど、働き方や会社の選び方で解決できることが多いです。
7.トラック運転手に転職して後悔したときの対処法
入社後に「後悔した」と感じた場合も、すぐに辞める前にできることがあります。
まずは社内で働き方を変えられないか相談する
担当ルートや車両、勤務時間帯の変更を相談してみましょう。長距離から地場配送への異動など、同じ会社の中で解決できるケースもあります。
原因が「会社」か「仕事」かを切り分ける
後悔の原因が「給料の内訳」「荷役の方法」「拘束時間」など会社の条件にある場合は、同じトラック運転手のまま条件の合う会社に移ることで解決できます。
一方、運転や一人の時間そのものが合わない場合は、別の職種を検討するのも選択肢です。
短期間で辞める場合の注意点
短期間での退職は、次の転職活動で理由を聞かれることがあります。
次の職場を決めてから退職する、退職理由を「次はどんな働き方をしたいか」という前向きな形で説明できるよう整理しておく、といった準備をしておきましょう。
逆に「トラックを辞めて後悔」するケースもある
トラック運転手を辞めて別の仕事に転職し、後悔する人もいます。よく聞かれるのは次のような理由です。
- 未経験の職種で一からのスタートになり、収入が下がった
- オフィスワークになり、一人の時間の気楽さがなくなった
- 人間関係のストレスが、かえって増えた
今の不満が「会社を変えれば解決するもの」なのかを見極めてから、職種を変えるかどうか判断することが大切です。
8.トラック運転手への転職でよくある質問(FAQ)

ここでは、トラック運転手の転職に関する、よくある質問をFAQ形式でご紹介します。
トラック運転手への転職で後悔しないための参考にしてください。
-
トラック運転手の平均年収はどのくらいですか?
-
厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」では、大型トラック運転者の平均年収は約507万円、中小型トラック運転者は約449万円です。
全産業平均(約546万円)を下回りますが、会社や働き方、手当によって大きく差があります。
-
未経験でもトラック運転手になれますか?
-
はい、なれます。2tトラックなど小型の車両であれば、普通免許から始められる求人もあります(2017年3月以降に取得した普通免許は車両総重量3.5トン未満まで)。
中型・大型トラックに乗るには対応する免許が必要ですが、入社後の免許取得を支援する会社も多くあります。研修制度の有無と期間は、入社前に必ず確認しましょう。
-
仕事と家庭の両立は可能ですか?
-
働き方によって異なります。地場配送やルート配送は日帰りが基本で、毎日帰宅できます。長距離輸送は泊まりの運行があるため、家族との時間は取りにくくなります。
2024年4月以降は拘束時間の規制が厳しくなり、以前より両立しやすい環境が整いつつあります。
-
2024年問題で給料は下がりましたか?
-
残業時間が減ったことで、残業代が減り手取りが下がったという人もいます。
一方で、基本給の引き上げや手当の見直しで給与水準を保とうとする会社もあります。求人票の月給例が何時間の残業を前提にしているかを確認しましょう。
-
入社してすぐ辞めても大丈夫ですか?
-
体調を崩すほど合わない場合は、無理に続ける必要はありません。
ただし短期間での退職は次の転職活動で理由を聞かれやすいため、できるだけ次の職場を決めてから退職し、次に求める働き方を説明できるよう整理しておきましょう。
-
体力的な不安がありますが大丈夫でしょうか?
-
体力を使う主な業務は、荷物の積み降ろしと長時間の運転です。
パワーゲート付きの車両や、フォークリフト・パレットを使う現場を選べば、体への負担は大きく減らせます。応募前に荷役の方法を確認しましょう。
-
女性でもトラック運転手として働けますか?
-
はい、働けます。パワーゲート付き車両の普及や、短距離・固定ルートの配送など働き方の選択肢が増えており、女性ドライバーを積極的に採用する会社も増えています。
休憩室や更衣室などの設備も、応募前に確認しておくと安心です。
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9.まとめ:条件を確認すれば、トラック転職の後悔は防げる
トラック運転手への転職で後悔する人の多くは、給料の内訳や拘束時間、荷役の方法などを入社前に確認していなかったことが原因です。
求人票と面接でポイントを押さえ、自分に合った働き方と会社を選べば、後悔のリスクは大きく減らせます。
一人での確認が不安な方は、ドライバー転職専門のエージェントに相談してみてください。