宅配ドライバーは「きつい」「やめとけ」と言われることがあります。たしかに、荷物の積み下ろしや時間指定、再配達などの負担は実際にあります。
ただし、きつさの中身は「正社員か業務委託か」「個人宅への配達か企業への配達か」で大きく変わります。また、2024年4月の労働時間ルール改正や再配達の減少によって、働く環境は少しずつ改善しています。
本記事では、宅配ドライバーがきついと言われる7つの理由を、国土交通省・厚生労働省の公表データとあわせて解説します。
1日の流れ、働き方別の違い、後悔しない求人の選び方まで紹介するので、転職を検討している方は判断材料にしてください。
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- 宅配ドライバーの仕事が「きつい」と言われる理由と実際の労働環境について
- 未経験でもチャレンジできる宅配ドライバーの魅力とキャリアの可能性について
- 仕事のきつさを乗り越えるための具体的な方法と長く続けるコツについて
1.宅配ドライバーの仕事が「きつい」と言われる7つの理由
宅配ドライバーが「きつい」と言われる背景には様々な要因があります。
体力的な負担から精神的なストレスまで、実際の現場ではどのような厳しさがあるのか、そして業界の改善努力も含めて詳しく見ていきましょう。
宅配ドライバーの仕事が「きつい」と言われる理由①|体の負荷が大きい
まず挙げられるのが、1日の大半を運転に費やすことです。長時間同じ姿勢で座り続けるため、腰痛や肩こりに悩まされるドライバーも多いです。
また、集中力を保ちながらの運転は思った以上に疲れるものです。適度な休憩を取ることが難しいと、疲労が蓄積していく一方です。
宅配便の荷物は、小さな小包から家具家電まで、大きさも重さもさまざまです。特に重量物の運搬は、かなりの体力を消耗します。一日に何度も荷物を積み下ろしする作業の繰り返しは、肉体的にきついといえるでしょう。
ただし、最近は車両の性能向上や労務管理の改善により、負担は軽減される傾向にあります。
シートの質や姿勢のサポート機能に優れた車両を導入する会社も増えています。定期的な休憩を取るよう、会社側も配慮するようになってきています。
宅配ドライバーの仕事が「きつい」と言われる理由②|時間指定のプレッシャー
宅配便のなかには、時間指定されているものがあります。
各荷物の時間指定と配達先の場所を考えて、ルートを効率的に組むのは大変です。配達順を間違えたり、道に迷ったりすると、指定の時間に間に合わなくなるプレッシャーは想像以上に大きいです。
現在は大手を中心に、配達順の提案や受け取り日時の変更をリアルタイムで知らせる端末・システムの導入が進んでいます。導入状況は会社によって差があるため、応募前に確認するとよいでしょう。
宅配ドライバーの仕事が「きつい」と言われる理由③|再配達への対応と残業の多さ
不在がちな配達先も多いため、宅配ドライバーは再配達にも追われるという現状があります。
配達が予定通り完了しないと、持ち帰った荷物の仕分けや事務処理のため、帰社が遅くなることもあります。
また、雇用契約(正社員・契約社員・アルバイト)であれば残業代が支払われますが、業務委託の場合は残業代という考え方がありません。
再配達を減らすため、宅配ボックスの普及や置き配指定の増加など、受け取る側の協力も欠かせません。
ドライバー個人のスキルとしては、不在票を丁寧に記入したり、配達先とのコミュニケーションを円滑にしたりする工夫が求められます。
宅配ドライバーの仕事が「きつい」と言われる理由④|天候や交通状況による影響の大きさ
雨の日は荷物が濡れないように気を付けながら、さらに傘を持ちつつ荷物を運ぶのはとても大変です。
真夏の暑さや冬の寒さの中で屋外作業をするのも非常につらいものです。また、予想外の渋滞、工事、事故による交通規制にぶつかることもあります。
こうした天候や交通の問題は人間の力ではコントロールできません。そこで大切なのは状況の変化に柔軟に対応することです。

配達が遅れそうなときは早めに配達先に連絡するなど、臨機応変な対応が大切です!
宅配ドライバーの仕事が「きつい」と言われる理由⑤|繁忙期に荷物量が一気に増える
宅配便の取扱個数は高い水準が続いており、令和6年度は50億3,147万個でした。
お中元・お歳暮の時期や年末年始、大型セールの前後は荷物が大幅に増え、通常期と同じ時間内に配り切るのが難しくなります。
繁忙期だけ応援スタッフを増やす会社もあるため、面接で繁忙期の体制を聞いておくと安心です。
宅配ドライバーの仕事が「きつい」と言われる理由⑥|駐車場所・狭い道・集合住宅の階段
住宅街では、停車できる場所を探す、狭い道を慎重に進む、エレベーターのない集合住宅で階段を何往復もする、といった場面が毎日あります。
運転そのものよりも「停めてから届けるまで」に神経と体力を使う点が、宅配ならではのきつさです。
宅配ドライバーの仕事が「きつい」と言われる理由⑦|クレーム対応や一人で働く孤独感
時間指定に遅れた、荷物の扱いが気になったなどの理由で、配達先から厳しい言葉を受けることもあります。
基本は一人で担当エリアを回るため、嫌なことがあってもその場で相談できる相手がいません。営業所に相談しやすい上司や先輩がいるかどうかで、精神的な負担は大きく変わります。
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下記の記事では、ヤマト運輸の会社概要や仕事内容、働く魅力と実際の口コミを紹介し、ドライバーの仕事の実態に迫ります。さらに佐川急便のブラックという噂の真相や現在の実情まで解説しています。
2.データで見る宅配ドライバーの実態
「きつい」というイメージを、国の公表データからも見ていきましょう。
宅配便の取扱個数は年間50億個超
国土交通省によると、令和6年度の宅配便取扱個数は50億3,147万個で、前年度より約0.5%増えました。
「宅急便」「飛脚宅配便」「ゆうパック」の上位3便で、トラック運送の約95%を占めています。仕事がなくならない安心材料である一方、現場の業務量が多いことの裏付けでもあります。
再配達率は7.6%まで減少
国土交通省のサンプル調査では、令和8年4月の再配達率は約7.6%でした。
平成30年4月の約15.0%(大手3社)から大きく下がっており、同じ大手3社ベースで比べても約8.8%まで減少しています。宅配ボックスや置き配など「対面しない受け取り」の利用率も約31.0%まで増えています。
ただし、都市部の再配達率は8.5%と地方の6.0%より高く、担当エリアによって負担には差があります。
| 調査時期 | 再配達率 |
|---|---|
| 2018年(平成30年)4月 | 約15.0% |
| 2024年(令和6年)4月 | 約10.4% |
| 2025年(令和7年)4月 | 約8.4% |
| 2025年(令和7年)10月 | 約8.3% |
| 2026年(令和8年)4月 | 約7.6% |
出典:国土交通省「宅配便の再配達率サンプル調査」。2018年・2024年4月は大手3社、2025年4月以降は大手6社ベースの数値
2024年4月から労働時間のルールが厳しくなった
トラックドライバーの労働時間には、厚生労働省の「改善基準告示」というルールがあります。
2024年4月から改正版が適用され、時間外労働にも年960時間の上限ができました。
| 項目 | 基準(2024年4月〜) |
|---|---|
| 1年の拘束時間 | 原則3,300時間以内 |
| 1日の拘束時間 | 原則13時間以内(最大15時間) |
| 休息期間 | 継続11時間以上が基本、9時間を下回らない |
| 運転時間 | 2日平均で1日9時間以内、2週平均で1週44時間以内 |
| 連続運転時間 | 4時間以内 |
出典:厚生労働省「自動車運転者の労働時間等の改善のための基準」
この基準は、雇用されているドライバーを守るためのものです。
業務委託(個人事業主)には労働時間規制が直接はかからない点に注意しましょう。
3.宅配ドライバーの1日の流れ
ここでは、大手宅配会社で個人宅を担当する正社員ドライバーの一般的な流れを一例としてご紹介します。(会社や担当エリアによって異なります)
| 時間 | 業務内容 |
|---|---|
| 7:30頃 | 出勤・点呼・アルコールチェック・車両点検 |
| 8:00頃 | 荷物の仕分け・積み込み、配達順の確認 |
| 9:00〜12:00 | 午前指定の荷物を中心に配達 |
| 12:00頃 | 休憩、午後便の積み込み |
| 13:00〜18:00 | 時間帯指定・再配達・集荷 |
| 18:00〜21:00 | 夜間指定・再配達 |
| 21:00頃 | 帰店・持ち戻り荷物の処理・日報・点呼 |
朝から夜まで拘束時間が長く見えますが、実際には休憩の取り方やシフト(午前担当・夜間担当など)を会社ごとに工夫しています。
1日の配達個数は、会社・エリア・車両によって大きく変わります。応募時には「1日の平均個数」と「帰社時間」を必ず確認しましょう。
4.「きつさ」は働き方・配送の種類で大きく変わる
同じ宅配ドライバーでも、雇用形態と配送の種類によって、きつさの中身はまったく違います。
| 項目 | 正社員・契約社員 | 業務委託(軽貨物など) |
|---|---|---|
| 労働時間の規制 | 労働基準法・改善基準告示が適用 | 直接は適用されない |
| 収入 | 基本給+手当で安定しやすい | 個数・案件次第で変動 |
| 残業代・有給 | あり | 原則なし |
| 車両・燃料・保険 | 会社負担が基本 | 自己負担が多い |
| 休みやすさ | 体調不良でも休みやすい | 休むと収入が減る |
| 自由度 | 会社のルールに従う | 稼働日・量を調整しやすい |
| 配送の種類 | 特徴 | きつさのポイント |
|---|---|---|
| 個人宅への宅配 | 通販の荷物などを個人宅へ配達 | 件数・時間指定・再配達が多い |
| 企業配(BtoB) | オフィス・店舗への配達 | 平日日中中心で再配達が少ない |
| ルート配送 | 決まった取引先を毎日回る | 慣れると負担が読みやすい。荷物が重い場合あり |
| 生協・ネットスーパー | 決まった顧客に食品などを配達 | 重い荷物が多いが、配達先は固定 |
「時間指定や再配達がとにかくストレス」という方は、企業配やルート配送を選ぶと、きつさの大部分を避けられます。
業務委託については、下記の記事でも詳しく解説しています。
→ 業務委託ドライバーは「やばい」?リアルな年収や知恵袋の実態
5.宅配ドライバーの魅力とメリット

宅配ドライバーの仕事には、厳しい面だけでなく魅力的な面も多くあります。
転職のしやすさから働き方の自由度、そして社会的な価値まで、宅配ドライバーならではのメリットを掘り下げていきます。
未経験でもチャレンジしやすい
宅配ドライバーは、職種未経験、運送業界未経験でも挑戦しやすい仕事です。普通自動車免許があれば、あとは会社の教育を受けることからキャリアをスタートできます。
大手運送会社の多くは、充実した研修制度を用意しています。配達業務の基本から安全運転の心得まで、1から丁寧に教えてくれます。
また、先輩ドライバーが同乗して、実地でルートの回り方や荷物の扱い方を指導してくれる期間を設けている会社も多いので、未経験でも安心です。
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下記の記事では、未経験でも始められる配送ドライバーの仕事内容からキャリアパスまで解説しています。未経験からの挑戦にお悩みの方、ぜひ参考にしてください。
自分だけの時間を確保できる
宅配ドライバーは、基本的に一人で仕事することになります。
車内は自分だけのプライベート空間と言えます。好きな音楽を聴きながら運転したり、休憩中に読書や動画視聴を楽しんだりと、自分だけの時間を満喫できます。
配達のペースを調整したり、休憩を取るタイミングを決めたりと、ある程度の裁量を持って働けるのも魅力の一つです。
運転スキルやマナーが身につく
宅配ドライバーとして働く中で、自然と運転スキルが上達します。さまざまな道や交通状況を経験することで、臨機応変な判断力や危険予知の能力が身につきます。
また、接客の要素もあるため、挨拶や言葉遣いなど、社会人としてのマナーも学べます。配達先との円滑なコミュニケーションは、スムーズな荷物の受け渡しに直結します。
安全運転と顧客満足の両立を目指す過程で、自分自身の成長を実感できるでしょう。
ほかにも、ドライバー不足を背景とした賃金の上昇傾向や、働き方改革による労働環境の改善なども追い風になっています。「人々の生活を支えるインフラの一部」という仕事の重要性は、宅配ドライバーならではのやりがいと言えるでしょう。
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6.宅配ドライバーのきつさを乗り越える5つのコツ

宅配ドライバーの仕事に伴う厳しさは避けられないものですが、適切な工夫や心構えで大幅に改善できます。
先輩ドライバーが実践している効率化のテクニックから体のケア、繁忙期の備えまで、具体的な乗り越え方をご紹介します。
効率的な配送ルートを組み立て、ストレスを減らす
効率的な配達ルートを組み立てることで、余計なストレスを避けることができます。
配達先の順番を最適化し、渋滞情報をこまめにチェックして混雑を避けるルートを選択するのがポイントです。駐車しやすい場所を事前に把握しておくのも、時間のロスを防ぐ上で重要です。
計画的な休憩の取り方
集中力を維持し、事故のリスクを下げるためには、適度な休憩が大切です。
1日の運行スケジュールに休憩時間を織り込み、疲れを感じたら早めに休むことを心がけましょう。可能であれば、車外に出て体を動かすのも効果的です。
配達先とのコミュニケーションを大切にする
配達先とのコミュニケーションも大切にしましょう。
笑顔で挨拶を交わし、荷物を丁寧に扱うことで、良好な関係性を築くことができます。トラブル時にも冷静に対応することが、信頼獲得につながるでしょう。
体のケアと装備に投資する
宅配ドライバーを長く続けるうえで、いちばんの資本は自分の体です。とくに腰への負担は、多くのドライバーが悩むポイントです。
荷物を持ち上げるときは、腰だけを曲げずに膝を曲げてしゃがみ、荷物を体に引き寄せてから立ち上がるのが基本です。重い荷物や大きな荷物は無理に一人で抱えず、台車を使いましょう。これだけで腰への負担はかなり変わります。
装備も、きつさを和らげる大切な要素です。足元は、階段や雨の日の路面でも滑りにくい安全靴を選ぶと、転倒やケガの予防になります。夏は空調服や冷感インナー、冬は動きやすい防寒着を用意して、季節ごとの体への負担を減らしましょう。
また、始業前や休憩中にストレッチを習慣にするのもおすすめです。腰や太もも、肩まわりを軽く伸ばすだけでも、疲れがたまりにくくなります。
繁忙期を見越して準備する
お中元・お歳暮の時期や年末年始、大型セールの前後は、荷物が一気に増えます。繁忙期に慌てないためには、通常期のうちに準備しておくことが大切です。
まずは、担当エリアの駐車しやすい場所や効率のよい回り方を、余裕のある時期に把握しておきましょう。繁忙期は1件あたりの時間が少しでも短くなると、全体の負担が大きく変わります。
体調管理も欠かせません。繁忙期の前は睡眠と食事をしっかり取り、疲れをためない状態で迎えられるようにしましょう。
さらに、繁忙期に応援スタッフの増員や担当エリアの調整があるかを、事前に上司に確認しておくと安心です。一人で抱え込まず、会社の体制を上手に頼ることも、長く続けるコツのひとつです。
7.宅配ドライバーに向いている人・向いていない人
宅配ドライバーのきつさの感じ方は、人によって大きく異なります。
同じ仕事でも「自分に合っている」と感じる人もいれば、「負担が大きい」と感じる人もいます。
ここでは、向いている人と向いていない人の特徴を紹介します。自分に当てはまるか、チェックしてみてください。
宅配ドライバーに向いている人の特徴
体を動かすことが苦にならない人
宅配ドライバーは、運転だけでなく荷物の積み下ろしや階段の上り下りなど、1日中体を動かす仕事です。デスクワークよりも体を動かして働きたい人に向いています。
最初から体力に自信がなくても大丈夫です。毎日配達するうちに体が慣れ、必要な体力は少しずつついてきます。
時間管理や段取りを考えるのが得意な人
時間指定の荷物を効率よく届けるには、配達順や回り方を自分で考える段取り力が欠かせません。
「どうすればもっと早く回れるか」を考えるのが好きな人は、工夫した分だけ仕事が楽になり、やりがいも感じやすいでしょう。
日ごろから早寝早起きなど規則正しい生活を送れる人は、朝の出発もスムーズで、1日を通して集中力を保ちやすいです。
運転が好きで安全運転を徹底できる人
仕事の多くの時間は車の運転です。運転が好きな人なら、仕事へのモチベーションを保ちやすいでしょう。
住宅街の細い道や、歩行者・自転車の多い道を走る場面も多くあります。そのため、スピードよりも安全を優先できる人が求められます。荷物を傷つけないよう、急発進や急ブレーキを避ける丁寧な運転も大切です。
トラブルにも臨機応変に対応できる人
渋滞や交通規制、悪天候、配達先の不在など、宅配の仕事は予定通りに進まないことの連続です。遅れそうなときは早めに連絡を入れる、迂回ルートを探すなど、その場で判断して動ける人に向いています。
想定外のことが起きても落ち込みすぎず、「次はどうするか」に切り替えられる人は、長く活躍しやすいでしょう。
明るく丁寧なコミュニケーションができる人
宅配ドライバーは、配達先のお客さまと直接顔を合わせる仕事です。
笑顔のあいさつや丁寧な荷物の受け渡しができる人は、お客さまから信頼され、「いつもありがとう」と声をかけてもらえることもあります。
クレームを受けたときも、相手の気持ちをくみ取って誠実に対応できる人は、トラブルを大きくせずに済みます。
宅配ドライバーに向いていない可能性がある人の特徴
次のような人は、宅配ドライバーの仕事を「きつい」と感じやすい傾向があります。
- 長時間の運転や、乗り降りの繰り返しが苦手な人
1日に何十回も車を乗り降りし、長い時間運転するため、体への負担を強く感じやすいです。 - 時間に追われることに強いストレスを感じる人
時間指定の荷物が多い個人宅への配達では、常に時間を意識しながら動く必要があります。 - 対人トラブルを引きずりやすい人
お客さまから厳しい言葉を受けることもあります。気持ちを切り替えにくい人は、精神的に消耗しやすいでしょう。 - 腰や膝などに不安がある人
重い荷物の積み下ろしや、階段の上り下りが日常的にあるため、体の状態と相談しながら仕事を選ぶ必要があります。
ただし、当てはまるからといって、ドライバーの仕事自体を諦める必要はありません。
たとえば、時間指定がつらい人は企業配やルート配送、対人ストレスが苦手な人は配達先が固定されたルート配送を選ぶと、負担を大きく減らせます。
詳しくは前述の「4.『きつさ』は働き方・配送の種類で大きく変わる」を参考にしてください。

最初からすべてを完璧にこなせる人はいません。私も最初は道を覚えるだけで精一杯でした。経験を積むうちに段取りも体力も自然と身についていくので、焦らず少しずつ慣れていけば大丈夫です!
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下記の記事では、トラックドライバーの種類と特徴、向いている人・向いていない人の特徴を解説しています。
8.後悔しない求人の見分け方チェックリスト
宅配ドライバーのきつさは、どの会社で、どんな条件で働くかによって大きく変わります。
同じ「宅配ドライバー」の求人でも、1日の配達個数や帰社時間、給与の仕組み、研修の手厚さは会社ごとにまったく違います。
特に注意したいのが、求人票の見た目の条件だけで決めてしまうことです。
「月給30万円以上」「未経験歓迎」と書かれていても、実際には歩合の割合が大きかったり、研修がほとんどなかったりするケースもあります。
入社後に「思っていたよりきつい」と後悔しないためには、応募前・面接時に確認しておくべきポイントを押さえておくことが大切です。
以下のチェックリストを参考に、気になる求人を比較してみてください。
求人票に書かれていない項目は、面接で遠慮せずに質問しましょう。質問への答え方があいまいな会社は、実態と求人票にずれがある可能性もあるため、慎重に判断することをおすすめします。
| チェック項目 | 確認するポイント |
|---|---|
| 給与の内訳 | 基本給・歩合・手当の比率、繁忙期と閑散期の差 |
| 1日の個数と帰社時間 | 平均値と繁忙期のピーク |
| 休日 | 年間休日数、固定休かシフト制か |
| 車両・装備 | 車両の状態、配達端末、台車の有無 |
| 研修 | 同乗研修の期間、研修中の給与 |
| 雇用形態 | 正社員か業務委託か(社会保険・労災の扱い) |
とはいえ、1日の配達個数や職場の雰囲気など、求人票や面接だけでは見極めにくい情報もあります。
自分一人で判断するのが不安な方は、ドライバー業界に詳しい転職エージェントに相談するのも一つの方法です。
9.宅配がきついと感じたときの選択肢
「ドライバーの仕事自体は好きだけど、宅配はきつい」と感じている方は少なくありません。
そんなときは、すぐに辞めるか我慢して続けるかの二択で考える必要はありません。
きつさの原因を整理して、負担の少ない働き方に切り替えるという選択肢があります。
まずは、自分が何をいちばんきついと感じているのかを振り返ってみましょう。
- 時間指定や再配達に追われるのがつらい
- 重い荷物や階段の上り下りで体がもたない
- 帰宅が遅く、プライベートの時間が取れない
- お客さまとのやりとりで精神的に疲れてしまう
原因がはっきりすれば、次に選ぶべき働き方も見えてきます。
今の職場で担当や働き方を相談する
いきなり転職を考える前に、今の会社で担当エリアや勤務時間帯の変更を相談できないか確認してみましょう。
午前中心のシフトや配達件数の少ないエリアに移るなど、会社によっては柔軟に対応してもらえることがあります。
ルート配送ドライバーに転職する
時間指定や再配達がつらい方に特におすすめなのが、ルート配送ドライバーです。
決まった取引先を毎日ほぼ同じ順番で回るため、道や配達先に慣れれば1日の流れが読みやすくなります。個人宅への配達と違って不在による再配達もほとんどなく、帰社時間が安定しやすいのも魅力です。
普通自動車免許で応募できる求人も多く、宅配ドライバーとしての運転経験や段取り力をそのまま活かせます。
企業配(BtoB配送)に転職する
オフィスや店舗へ荷物を届ける企業配は、平日の日中が中心です。
配達先の営業時間内に届けるため、夜間の時間指定や再配達に追われることが少なく、生活リズムを整えたい方に向いています。
派遣で別の配送スタイルを試してみる
「宅配以外の働き方が自分に合うかわからない」という方は、派遣ドライバーとして別の配送スタイルを試してみるのも一つの方法です。
実際に働いてみることで、自分に合う仕事内容や職場環境を見極めやすくなります。
ドライバー専門の転職エージェントに相談する
とはいえ、求人票だけでは1日の配達件数や帰社時間、職場の雰囲気まではわかりません。
「次こそは後悔したくない」という方は、ドライバー業界に詳しい転職エージェントに相談するのが近道です。
エージェントを利用すると、求人票に書かれていない職場の実態を確認できるうえ、「時間指定のない仕事がいい」「18時には帰りたい」といった希望条件に合う求人を紹介してもらえます。
宅配での経験をどうアピールすればよいかなど、選考対策のサポートも受けられます。
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下記の記事では、未経験でも始められる配送ドライバーの仕事内容からキャリアパスまで解説しています。
→ 未経験からドライバーに転職できる?会社選びのポイントも紹介
10.よくある質問
-
未経験でも宅配ドライバーになれますか?
-
普通自動車免許で応募できる求人が多く、未経験者向けに同乗研修を用意している会社も多いです。ただし、車両によっては準中型免許以上が必要なこともあるため、応募条件を確認しましょう。
-
正社員と業務委託では、どちらがきついですか?
-
正社員は労働時間の規制や社会保険で守られる一方、会社のルールに従う必要があります。業務委託は自由度が高いものの、収入が変動しやすく、休むと収入が減ります。安定を重視するなら正社員が向いています。
-
慣れるまでどのくらいかかりますか?
-
担当エリアの道や駐車場所、よく不在になるお宅などを覚えるまでは、特にきつく感じやすいです。同じエリアを継続して担当できる会社を選ぶと、慣れるのが早くなります。
-
宅配ドライバーを辞めたいときはどうすればいいですか?
-
体力面がつらいのか、時間指定がつらいのかを整理しましょう。原因によっては、ルート配送や企業配など、同じドライバー職のなかで負担の少ない働き方に移れます。
11.きつさを理解したうえで、自分に合う働き方を選ぼう
宅配ドライバーの仕事には、荷物の積み下ろしによる体への負担、時間指定や再配達、繁忙期の荷物量の増加など、たしかに「きつい」と感じる面があります。
一方で、再配達率は年々下がっており、2024年4月からは労働時間のルールも厳しくなりました。働く環境は少しずつ改善しています。
また、きつさの中身は「正社員か業務委託か」「個人宅への配達か、企業配やルート配送か」によって大きく変わります。
宅配ドライバーを目指す方は、今回紹介したチェックリストを参考に、1日の配達個数や帰社時間、研修体制などを確認したうえで会社を選びましょう。
すでに宅配の仕事がきついと感じている方も、ルート配送や企業配など、ドライバー経験を活かせる選択肢があります。
「自分に合う働き方がわからない」「求人票だけでは判断できない」という方は、ドライバー業界に詳しい転職エージェントに相談しながら、後悔のない選択をしてください。
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下記の記事では、大手配送ドライバーの年収や採用などについてまとめた記事です。ぜひ参考にしてください。
(参照)
国土交通省「宅配便の多様な受取方法の利用率は約31.0%」(令和8年7月10日)
国土交通省「令和6年度 宅配便・メール便取扱実績について」
厚生労働省「自動車運転者の労働時間等の改善のための基準」